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映画 『インビクタス/負けざる者たち』 レビュー

スポーツの持つチカラを信じる人へ!


泣ける度★★★★☆ オススメ度◎◎◎◎◎
インビクタス/負けざる者たち
監督 クリント・イーストウッド/原作 ジョン・カーリン/脚本 アンソニー・ペッカム
製作総指揮 モーガン・フリーマン、ティム・ムーア/音楽 カイル・イーストウッド、マイケル・スティーヴンス


【ストーリー概要】
1994年南アフリカ共和国大統領となったネルソン・マンデラは
いまだにアパルトヘイトによる人種差別や経済格差の残る国をまとめるため
1年後に自国で開催するラグビー・ワールド・カップでの
南アフリカ代表チームの優勝を熱望する。
代表チームキャプテンの"ピナール"はその熱い思いを受け止め、チームの再建を図り
ワールドカップ優勝へと導くよう一致団結して前進する。
ジョン・カーリン原作のノンフィクション小説をクリント・イーストウッド監督が映画化

【レビュー】
冬季オリンピックも開幕し、日夜、日本人選手の活躍に一喜一憂している人も多いと思うが
オリンピックはもちろん、サッカーにしろ、野球にしろ
いざワールドカップとなると普段あまり気にしていない日本という国を
殆んどの日本国民が一致団結して応援しているのでは?

スポーツにはそんな魔法のチカラがある!

この映画もまさにそんなスポーツのチカラを見ることのできる感動の実話だ!



反アパルトヘイト運動により反逆罪として逮捕され27年もの長きに渡り
刑務所に収容されたネルソン・マンデラ氏

釈放され大統領になった彼がいちばん大切にしたこと
それは白人に対する復讐などではなく、いかにして国家を立て直すか・・・?

それを実現するためには4200万人の南アフリカ国民の心を一つにするものが必要だ!
そう考えた彼はスポーツの持つチカラに一縷の望みを託す


彼が目をつけたスポーツ、それはラグビー!
それも連敗続きで解散に追い込まれそうだった南アフリカ代表チーム

それまで南アフリカではラグビーは白人のやるスポーツで
黒人やカラードの子供たちはサッカーしかしなかった
スポーツにまで人種の壁があったのだ!

映画の中でマンデラ大統領の白人ボディガードの台詞に
"紳士が野蛮人のようにふるまうスポーツがラグビー"
"野蛮人が紳士のようにふるまうスポーツがサッカー"
というくだりがあるが
同じ南アの国民でありながら、まさにこの一言に
この国に沁みついている人種差別の考え方が見てとれる

インクビクタス/負けざる者たち2


この奇跡の物語には
ラグビーのワールドカップが彼の就任1年後に
南アフリカで開催されるというタイミングにも
運命のようなものを感じるし
"南アの恥"とまで言われ優勝とは程遠かったチームが
並みいる強豪国のチームを相手に勝ち抜いて行けたことにも
不可能を可能にするマンデラという人の熱き思いや
4200万人の南ア国民の期待が
スポーツに宿る神に働きかけ
もはやラグビーという枠を超えて国を背負って立つ選手たちに
実力以上の奇跡ともいえる力を与えてくれたからだと思う!


インビクタス/負けざる者たち3


スポーツ好きの方はもちろん
スポーツにそれほど興味の無い方でも
マンデラ氏の国を思う情熱や
27年も自分を投獄した者たちを赦すという慈悲の心の偉大さに
感激し、感動し、感銘し、感心し
きっとあたたかい涙が止まらないはず!
ぜひ観て泣いてください
私の中では今年度のイチオシです!


撮影もすべて南アフリカで行ったクリント・イーストウッド監督が
「南アフリカ以外での撮影は考えられなかった、
南アフリカという土地、そこに住む人々が必要だった」と語っているように
"人類に対する犯罪"とまで言われた20世紀最悪の制度
アパルトヘイトを体験した民族にしか出せない熱やパワーや土地の空気感までも
この映画にはしっかりと焼きついている



思えば昨年のワ-ルド・ベースボール・クラシック決勝のとき
それまで打てなかったイチローが
日本国民の熱い期待を一身に背負い
2ストライクまで粘ってセンター前に弾き返した、あのときも
スポーツの持つ神がかり的なチカラを感じたのは
私だけではないでしょう・・・?


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