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そして父になる 映画レビュー

子供ができただけでは父にはなれない?


泣ける度★★★★★ オススメ度◎◎◎◎◎
そして父になる
監督 是枝裕和
脚本 是枝裕和


【映画解説】そして父になる☜公式サイトはこちら
「誰も知らない」など子供の演出には評価の高い是枝裕和監督が
子どもを取り違えられた2組の家族を通して、
父親とは何か?家族とは何か?といったテーマを問うヒューマンドラマ。

【映画レビュー】
子供のいない男性には、本作のテーマであるこの感覚は
少し難しいかもしれないが
子供を持つ男性ならば、頷ける方も多いと思う。
かくいう私もそんな男のひとりだ・・・

私は27歳で結婚した当初から子供が欲しくて仕方なかったが
別にコントロールしていた訳でもないのに
結婚してから8年間も子宝には恵まれなかった。

夫婦共働きという理由からかも知れないが
当時、妻はあるアパレルメーカーのプレスをしていて
年に4回も海外出張があり、多忙を極めていた。
病院で夫婦共に検査もして貰ったが
これといった原因は見つからないまま8年間が過ぎた。

子供ができないことは次第に夫婦仲を気まずくしてゆき
お互いに諦めかけていた頃、突然妻が養子をもらおうと言い出した。
妻の唐突な提案に驚き、自分の血を分けた訳ではない子供を
果して愛情たっぷりに育てることができるのだろうか?
と、自問自答して出した結論が何か夫婦での共同作業をすることだった。

当時、私の親の持ち家で弟と3人で暮らしていた私たちは
かなり無理をして夫婦で大借金を背負いマンションを購入した。
どうせ子供のいない二人暮らしだからと
3DKの小さめの大きさでも、職場に通いやすい
中古マンションを購入し初めて夫婦2人だけの生活を始めた途端
妻が妊娠した・・・

始めは妻の言葉が信じられなかったが、
8年間も待ち望んでついに恵まれた子宝に、
流産などしないように細心の注意を払い
日々大きくなってゆく妻のお腹を見ていた私に
妻が突然、仕事を辞めると言い出した。
夫婦2人の収入を見込んで購入したマンションだったので
当然私の収入だけでは巨額の住宅ローンは払いきれない。
「夫婦で半分ずつ返してゆく予定で借りた借金なのだから、
無責任すぎる!」と妻に抗議した私に妻が言ったひと言は
「お腹の赤ん坊が、仕事を辞めないと生まれてきた上げないよ」
と言っているという、とんでもないものだった。

結局、妻は会社を辞めて無事出産し、
待望の男の子が生まれてきたが、
私の肩には予定の倍の借金がのしかかり、
それから21年間、未だに懸命にそのローンを返し続けながら
細々と暮らし続けている。
その息子に、この21年間ずっとことあるごとに教えられながら
父になる修行を、今もし続けている自分がいる。
私にとって息子は父親になるための大切な先生なのだ!

私事で前置きが長くなったが、
子育てとは親が子供を育てるという一方的な作業ではなく
子供と接することで子供から教わりながら
父親になってゆく修業の期間なのではないか?と
この映画を観て改めて思い知らされた。

子供を成人まで育てるには、それなりに収入も必要だし
こんな子に育って欲しいという親なりの理想もあると思うが
一番大切なのは子供と向き合うことなのではないか?
本作で田舎の電気店を営む“斉木”夫婦は
けして裕福とは言えない生活をしているが
夫婦してしっかりと子供に向き合いながら子育てをしている。

一方、一流建設会社に勤める“野々宮良太”は
中間管理職という立場故、仕事は超多忙を極め
家庭を顧みないで仕事に没頭する毎日を送っている。
妻のみどりがその分までフォローしているが
父親の良太は子供と向き合っている時間は全くと言っていいほど無い。

お互いの息子が病院の手違い?(実は看護師の悪意)で
入れ違ってしまい、結局、本当の親の元で育てるべく
6年間育てたお互いの息子を交換しての生活が始まるのだが
それぞれの子供が本来の血のつながった新しい親を
受け入れるかどうか?その微妙な感情の演出が
この映画のキーテーマと重なって見事に表現されてゆく。

「誰も知らない」の時も感心したが
是枝監督は本当に子供を自然に演出できる希有な才能の持ち主だ!
本作でも2人の主人公の子供には予め台本は渡さずに
その場その場で台詞を教えて喋ってもらい
子供本来の素朴な言い方などを見事に引き出しているらしい。

今回のキャスティングも実に見事で
福山雅治が演じる建設会社のエリート社員、野々宮良太も
リリー・フランキーが演じる田舎町の電気店主、斉木雄大も
それぞれのキャラクターを十分に活かしていて
まったく違うタイプの父親というキャラクターが見事に表現されている。

でもよくよく考えてみれば2人ともまだ独身で
子供を持つ親の経験も無いのだから
その感情や心境は分からないはずなのに
やはり、それも是枝監督の演出力の賜物なのか?
2人の役者の演技が秀逸なのか?

映画を観終わって、妻と交わした共通した意見は
もし、こうなったら一生このお互いの家族と
親戚付き合いしていくしか無いよね・・・
ということだった

あなたは、この夫婦の立場になったらどう感じるだろうか?
ぜひ夫婦で観て考えてみて欲しい・・・




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