映画 『パレード』 レビュー

友だちというツナガリの希薄さ・・・


泣ける度☆ オススメ度◎◎
パレード
監督・脚本 行定勲/原作 吉田修一/音楽 朝本浩文


【概要】
都内のマンションで共同生活を送る若者たちの生活を通して、
現代の若者の人間関係の距離間やそれぞれが抱える心の闇を
鋭くえぐる衝撃作

【レビュー】
今の世の中の若者たちに
友だちと呼べる人は果たしているのだろうか?


都会の2LDKのマンションで共同生活をしている4人の男女
別に恋人でもなければ仕事仲間でもない
映画会社、イラストレーター志望のブティック店員
俳優の彼氏を持つフリーターにアルバイトに精を出す大学生
それぞれが違う生活行動パターンなので
4人がその部屋で一緒になることは少ない
お互いに干渉もしないが姿を見ないと一応心配はする

そんな共同生活が成り立つのか?
成り立つわけがない、
まあ、映画だからなぁ・・・

いや、まてよ都会ならあり得るかも?
今の若者たちが六畳一間のアパートで我慢できるわけがない
でも理想の広さの部屋は都心から遠く
自分たちが暮らしたい街は家賃が高い
だったら都心のマンションに気の合う仲間と
共同生活も悪くないかも・・・?

と思ったのだが
彼らは気の合う仲間ではないのだ!

私からすると
ただの知り合いに毛が生えた程度の付き合い
何かのきっかけでただ一緒に住んでいるというだけの関係
だからお互いのことをよくは知らないし知ろうとも思わない
自分に害を及ぼさなければそれでいいのだ!
その方がお互いに楽だし
だからこそ共同生活もうまくいっている

お互いの会話もあまり深い話はしない
その場限りの上辺だけ会話
逆に普通なら話せないような深刻な問題も
その流れでさらりと話し
聞いてる方もさらりと受け流す
自分にとっては泣きたくなるほど悲しい出来事も
ルームメイトの前ではそんな素振りも見せない

それが彼らの暗黙のルール
けっして深入りはしない

この距離間の取り方は何なのだろう・・・?

そうか防御だ!
仲間外れにされないための
いじめられないための
一人きりにならないための
防御策なのか!

パレード2


私が小さかったころは
ドラえもんのジャイアンのように
体が大きく力が強い子がガキ大将で
みんなはそれに従いバランスが保たれていた
強い者と弱い者はハッキリと別れていて
強い者はより強い者と力試しをした
そしておもいきり殴り合った末に
お互いを認めれば誰よりも仲良くなり
何でも話せる親友になった

だが受験戦争が次第に熾烈を極め
そのストレスが子供たちに
いじめという歪んだ形で現れ始めてから
子供たちは自分を守るために
だれもが心にフタをして本心は明かさず
上辺だけの付き合いになった

みんながいい子を演じ表だって暴力などしない
でも顔には出さないが、みんながライバル
だから適度に距離間を保ち
適度に付き合っていく

仲間外れにならないように
いじめられないように
一人きりにならないように

自分を守るために・・・


ニューヨークなどの大都会では
昔から高い家賃への対抗策として
ごく自然な形でルームメイトという
システムが生まれた

その形も様々で
男×女、男×男、女×女、ゲイ×ゲイ・・・?
そしてやはり長く続くためのルールは
お互いに干渉しないこと?


都会というコンクリートジャングルで生きるために
必要なものと必要でないものとを
うまく使い分けていく生活

人の温もりもその一つだとすれば
ある程度距離を置かないと成立しないその人間関係も
都会で生きていくためのただの道具なのか?

映画とは思えない
現代の若者たちのリアルな人間関係に
空恐ろしさを感じた・・・



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