RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 映画レビュー

大切なものは記憶の深いところに眠ってる


泣ける度★☆☆☆☆ オススメ度◎◎
REILWAYS
監督・脚本 錦織良成/脚本 ブラジリィー・アン・山田 、小林弘利
製作総指揮 阿部秀司/音楽 吉村龍太

【映画解説】
仕事に追われ、家族を省みることのなかった50歳目前の男が、
あることをきっかけに人生を見つめ直し、幼いころの夢を追い求め始める感動ストーリー


【映画レビュー】

『RAILWAYS』49歳で電車の運転士になった男の物語
タイトルからして人生を感じさせる本作
中井貴一の実直そうなイメージと
電車の運転士という役柄はピッタリだった


世の中には鉄道ファンは100万人いるらしいが
確かに子供の頃(特に男の子)は物心つくと
動くものに興味を持ち始め
大きくは電車派と車派に分かれるそうだ
その電車派の子の何分の1かが
そのままずーっと電車に興味を持ち続け
鉄道関係の会社に就職し
鉄道マン人生を歩むことになるのかも

でも、ほとんどの電車派の子供は
いつの間にか電車から離れ
大人になって生活の為に別の道を見つけ
趣味として鉄道模型に走ったり
休日にカメラを持って
好きな電車を追いかけて
遠くの田舎町まで出かけていき
ベストショットを写して
大切にアルバムに飾ったりしているのだろう

本作の主人公“筒井肇”(中井貴一)も
いつの間にか夢をあきらめ
生活や家族のために
企業戦士として毎日戦い続けている

が、そんな彼がふと自分の人生を
見つめ直すことに出会う
それは、会社で同期の唯一の親友の死と
遠い田舎で一人で暮らす母の発病

それまで家族も顧みず夢中で走り続けてきた
自分の人生のレールの行き先に
ふと疑問を感じてしまう

そして残りの人生をどう生きるべきか
自分が本当にやりたかったことは何なのか
改めて見つめ直し
もう一度夢に向かって挑戦してゆく…


とても、いい話で
特に盛り上がるでもなく
電車が走るがごとく、坦々と物語は進行してゆく
観た人の評価も高く
私もいい映画だとは思ったのだが
なぜか泣けはしなかった

私が映画を観終わったときに感じたことは
“帰れる場所がある人はいいなぁ…”だった
東京で生まれ、東京タワーの下で育った私も妻も
帰りたくても帰れる田舎がない
今住んでいるマンションも
盆暮れにはほとんどの人が帰省し、ひっそりとして
駐車場もガラガラになる
そのたびに「帰れる田舎がある人はいいねぇ…」と
妻と話している

「ALWAYS三丁目の夕日」は
自分が生まれ育った
東京の我善坊町近辺を舞台にした話だったから
自分の子供の頃の記憶がよみがえってきて
とにかく泣けて泣けて仕方がなかった

この映画は子供の頃に美しい田舎で育ち
盆暮れには必ず帰省して
都会での疲れを癒して帰ってくる
そんな人たちの記憶の琴線に触れる映画のような気がする


子供の頃に初めて見たモノ
初めて触れたモノ
初めて感じたモノは
いつまでも記憶の奥深いところに残り
その人の感性や判断基準になっていると思う

主人公の筒井肇がバタデンの運転士に憧れたのも
初めて見たバタデンがとてもカッコ良く
大きく立派に見えたからに違いない
そんな子供の頃の記憶が
いつまでも心の奥深いところで消えずにいたから
改めて人生を見つめ直した時に
運転士になる決心をしたのだろう

そんな彼とは対照的に
この映画には自分の夢を諦めた
もうひとりの運転士“宮田”(三浦貴大)が登場する

49歳になって初めて自分の夢に挑戦する男と
方や18歳?で肩の故障からプロ野球選手の夢を諦めた男
奇しくも同じバタデンの運転士として同期入社となる二人
そんな二人のやりとりもこの映画のもう一つの観どころだ


いずれにせよ人生を見つめ直す時期に
差し掛かっている方々には
グッとくる映画かもしれない・・・



今は下町のごく一部でしか味わえないかもしれないが
正月の東京は人口密度も、ぐっと減り
私が育った昭和30年代の頃の風情を取り戻して
人も車も少なく、空も青く、
のんびりとした空気が漂い
凧上げやコマ回しに夢中になった
記憶の中の東京を思い出せるので
田舎のない私にとっては
唯一の心のふるさとなのだ






ためになったらポチっとね!
人気ブログランキングへ ブログランキング blogram投票ボタン にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ


関連記事
スポンサーサイト
category
最新邦画レビュー
genre
映画
theme
映画情報
Relation Entry