小さな命が呼ぶとき 映画レビュー

虚仮の一念岩をも通す



泣ける度★☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎
小さな命が呼ぶとき
監督 トム・ヴォーン/脚本 ロバート・ネルソン・ジェイコブス
原作 ジータ・アナンド/製作総指揮 ハリソン・フォード 、ナン・モラレス
音楽 アンドレア・グエラ



【映画解説】
アメリカであった実話を基に難病に侵されたわが子を救う治療薬の開発のために、
製薬会社まで設立した父親の奔走と親の覚悟を映し出す感動のヒューマン・ビジネス・ドラマ



【映画レビュー】
この映画は子供の命を題材にした、
お涙頂戴のヒューマンドラマではない
原題の“Extraordinary Measures”が示す通り
目的達成のためなら手段を選ばず
どんな手を使ってでも成功させる
ビジネスサクセスストーリーのお手本を描いた映画だ!

この奇跡とも言うべき感動の物語は
ストーンヒル博士役で出演している
“ハリソン・フォード”が実話である原作に惚れ込み
自ら製作総指揮を買って出たとか?

物語は平均寿命9年という難病のポンペ病の子供を持つ両親が
現代医学では治す薬が無いと医者に宣告され
絶望感に苛まれ
9歳の娘の残り少ない命をじっと見守り続ける
とまあ、よくある、お涙頂戴のヒューマンドラマなら
こういう筋書きになりがちだが
この映画の父親“ジョン・クラウリー”(ブレンダン・フレイザー)は違った!

ネットで自らポンペ病の情報を調べ上げ
いちばん進んだ研究結果を残している医学博士
ロバート・ストーンヒル博士に会いに行き
その日のうちに、ポンペ病の治療薬を開発してもらうよう説得し
50万ドルもの資金提供を約束してくる。

あまりにも簡単に資金提供を了解したジョンに疑問を持った博士は
逆にジョンの経歴を調べあげ
今のジョンに新薬開発の為の資金を集めるのは無理だと思い
今、自分が勤めている大学病院の研究室でではなく
一緒にベンチャー企業を立ち上げ
自分の過去の実績を評価する新薬投資会社から資金援助させて
新薬開発に取り組まないかと持ちかける。

一流企業で将来を約束されていたポジションにいたジョンは
愛するわが子の為に、それまでのキャリアを捨てて
バイオ・テクノロジーのベンチャー企業を博士と一緒に起し
自力でポンペ病治療薬を開発するという
“Extraordinary Measures”(驚くべき手段)に打って出る。


新薬開発には、とてつもない時間と金がかかるのは
世間の知るところだが
この映画のジョンの新薬開発のための資金集めのやり方が凄い!

欧米の投資家たちは可能性のない投資は絶対にしない
特にアングロサクソン系の人たちの金銭感覚は
例えば1万円を貸して欲しいと言うと
OKと言って8000円貸してくれる
残りの2000円は利子として最初に引いてしまうほど
厳しいらしい
だから「子供が難病で死にそうなので」などという理由で
資金集めができるほど甘くはなく
投資家たちが情にほだされるようなことは一切無い

本作でも次から次へと必要になる、開発費の資金不足を補うために
あらゆる手段で投資家たちを説得し、資金調達してゆく
ジョンのビジネスの手腕は実に見事で
会社とは、こうやって大きくしてゆくのか!という
いいお勉強になる

ジョンの凄さはそれだけではない
頑固で人とのコミュニケーションが取れない
ストーンヒル博士の微妙な手綱さばきや
彼に反発する周りのチームとの調整
利潤追求型の会社を説得するために
あらゆる手段を講じるなど
“娘の命を救いたい”という目的達成のためならば
どんなに困難な障壁も乗り越えてゆく様は
ビジネス版インディ・ジョーンズとでも言うべきか?
(ハリソン・フォードじゃないですよ)


病気の弟や妹たちのために
愛用のスケボーを売って新薬開発の資金に使ってくれと
父に差し出す兄のシーンなど
途中、何度かウルッとくる場面もあるが
それよりも、目的達成のために突き進む
ジョンの不屈のビジネス魂に圧倒され
涙も途中でひっこんでしまった。


子供たちの命を助けたい!という
他には変えられないことだからこそ
父として信念を貫けたのだろうが
人は「必ず目的を達成して見せる!」という
不屈の精神で事に当れば
不可能を可能に変える神がかり的なパワーを
秘めているんだと、改めて思い知らされた
正に「虚仮の一念岩をも通す」奇跡のお話しが
実話の映画化だということに
さらに驚かされ、考えさせられた

あとは、研究開発のときは周りの迷惑を気にせず
好きなロックを大音量で流す
頑固で変わりモノのストーンヒル博士を好演した
ハリソン・フォードの頑固爺ぶりが
初老の域に達した彼の感じと
とっても合っていて可笑しかったです(笑)





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