スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
category
スポンサー広告
Relation Entry

信さん・炭坑町のセレナーデ 映画レビュー

男の頼もしさは年齢では量れない?



泣ける度★★★☆☆ オススメ度◎◎◎◎
信さん・炭坑町のセレナーデ
監督 平山秀幸/脚本 鄭義信/原作 辻内智貴/音楽 安川午朗


【映画解説】
昭和30年代の福岡県の炭坑の島を舞台に
貧しいながらも明るく元気に生きる人々を描く、骨太なヒューマンドラマ


【映画レビュー】
主人公のひとり、辻内守少年(池松壮亮)のノスタルジックな語りで始まり
物語は展開していく


世の中には、親が早くに亡くなったりして
自分が兄弟たちの面倒をみなければならなくなり
しかたなく子供の世界から抜け出して
早くに大人にならなければならなかった人が
少なからずいるだろう・・・
本作の主人公の“信さん”も、そんな子供のひとり
早くに両親を亡くし、伯父夫婦の家で育てられていた。

ガキ大将の信さんは、両親のいない寂しさからか
町でも評判のワルガキで、父親代わりの伯父の大輔(光石研)も
不憫に思いながらも手を焼いていた。

そんな炭坑の島へ、若い時から島で評判の美人で東京に出て行った
美智代(小雪)が離婚して息子の守(中村大地)と帰ってくる。

島に来て早々、よそ者の守は近所の不良たちに囲まれ
カツアゲされそうになり
そこを通りがかった信さんに助けられる。
息子を守ってくれた経緯を知った美智代は
子供ながらに、頼りがいのありそうな信さんにお礼を言うが
傷だらけの腕を見て、その原因をたずねる。
継母に折檻されたとは言えず、それを隠そうとする信さんを
美智代は何も言わずにやさしく抱きしめる。
それまで出会ったことのない大人の女性のやさしさに
心の中に溜まっていた
我慢していたものが一気に噴き出し
美智代の腕の中で大声で泣きじゃくる信さん・・・

その出来事をきっかけに美智代たち母子と
信さんの微妙な関係が始まっていく・・・


炭坑町を舞台にした映画はいくつか観たが
そのどれを観ても、けっしてその暮らしが裕福ではないことが解る
貧乏生活の不満が、ときには子供への虐待ともとれる
厳しい躾となってしまうのは、仕方がないのかも知れない・・・

でも、この主人公の信さんは
子供ながらに自分の置かれた立場を理解していて
その躾にじっと耐えている。
そんな環境が、信さんをものすごいスピードで大人へと変えていく

実年齢は小学生でも、信さんは
子供たちみんなが“信さん”とさんづけで呼ぶように
精神的には誰よりも早く、大人にならなければならなかったのだ

そんな、自分の息子とそう変わらない歳の男の子に
美智代は男としての“頼もしさ”を感じたのだろう・・・


大人と子供の違いは?
と、尋ねられても、私は即答できないが
あえて言うなら、自立して生きていけるのが大人
自立できずに、誰かの力を借りないと生きていけないのが子供
ということかも知れないが
それは年齢や肉体的なものであって
精神的には歳をとっても、子供のままの大人はいっぱいいる
そんな頼りない大人たちに比べたら、この主人公の信さんは
頼りない旦那ときっぱり分かれてきた美智代からは
誰よりも大人に見えたに違いない

この美智代と信さんの微妙な関係が
この映画のひとつの観どころだ・・・

小さな炭坑の島での
さまざまなな人たちの人間関係を
とてもうまく描いている本作だが

炭坑の島という狭い世界で、もめずに生きていくために
けっして日本人には逆らってはいけないと
息子の李ヨンナム(柄本時生)に諭す在日朝鮮人の父、李重明(岸部一徳)
父の教えを守り日本人の虐めにじっと耐え続けるヨンナムに
なぜやり返さないのか?理解できない守
よそ者の守が何の偏見もなく接することで芽生える
ヨンナムと守の友情には
心を熱くさせられる。


子供のときに、虐めや貧しさから、その小宇宙を抜け出して
早く大人になりたいと思った人は、少なからずいるだろう
でも、たいせつなのは、どんな環境にも負けないで
ひねくれずに、自分の人生をまっすぐに生きていくことなのだ
と、この映画は教えてくれているのかも知れない・・・





ためになったらポチっとね!
人気ブログランキングへ ブログランキング blogram投票ボタン にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ

関連記事
スポンサーサイト
category
最新邦画レビュー
genre
映画
theme
映画情報
Relation Entry

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。