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クラウド アトラス

ウォシャウスキー監督恐るべし!


泣ける度★★★☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
クラウド アトラス
監督・脚本 ラナ・ウォシャウスキー 、トム・ティクヴァ 、アンディ・ウォシャウスキー
原作 デイヴィッド・ミッチェル
音楽 トム・ティクヴァ 、ジョニー・クリメック 、ラインホルト・ハイル


【映画解説】公式サイトはこちらクラウド アトラス
“すべての人生はつながっている”というテーマで
19世紀から24世紀へと六つの時代と場所を舞台にした
人間の神秘を描く壮大なスペクタクル・ドラマ


【映画レビュー】
日本アカデミー会員資格を剥奪されてから、
しばらくブログをお休みしていましたが、
ポツリポツリと気になった映画を紹介しながら、
また書き続けようと思いキーを叩いています。

ブログ復帰第一弾は「クラウド アトラス」です。

やっぱり、ウォシャウスキー兄弟監督はただ者じゃないと
改めて実感させられますね!
“すべての人生はつながっている”というテーマのもと、
過去、現在、未来のそれぞれの登場人物の選択と出会いが
絶妙なタッチで描かれていて深く考えさせられます。

マトリックスの時よりもさらに心の深い部分にスポットを当てている演出、
格段に進化し妥協を一切許さない映像美とSFX、
どこを取ってみても超 一級の映画に仕上げられています。
兄が性転換を経て兄弟から姉弟となったラナ、アンディ・ウォ シャウスキー監督、
女性(?)になったからか分かりませんが、
さらに感性が磨かれたような描写の連続に
うならされる場面が多く、ファンがさらに増加しそうな感動作です!


出演している俳優陣も豪華な顔ぶれ!
私が気になったのはキーマン?(キーウーマン)的な役所の、
あの『空気人形』で見事なプロポーションを魅せていた“ペ・デゥナ”

彼女の役所はティルダ、メーガン(シックススミスの姪)の母親、
違法工場のメキシコ人女性、ソンミ451、ソンミ351、売春婦ソンミと1人5役

特に2144年のネオソウルの “ソンミ351”というクローンの役が
スタイルのいい彼女にはうってつけのハマリ役でした。
演出的に特に新しいなと思ったシーンは、そのネオ・ソウルで
“ソンミ351”を連れて逃げる“ジュ・チャン”のチェイスシーンで
彼らが乗るモービルの重力装置をOFFにして
半透明のハイウェイを突き抜けていく演出が、
いかにもウォシャウスキー監督ならではの理論に基づいて計算された、
SFファンも納得のシーンでした。

あとは1人が何役もこなしている出演者たちの特殊メイクによる七変化
誰が何の役をやっているのか?見つけるのも観ていて楽しいですよ!

監督が描きたかった“すべての人生はつながっている”というテーマは、
仏教で言うところの輪廻天性に通じるものがあり
日々の生活でも改めて自分の行動を見直さなければと、
考えさせられました(笑)





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最新映画レビュー

アイ・アム・ナンバー4 映画レビュー

超能力者ではない?異星人なのだ!


泣ける度☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎
アイ・アム・ナンバー4
監督 D・J・カルーソー
脚本 アルフレッド・ガフ、マイルズ・ミラー、マーティ・ノクソン
原作 ピタカス・ロア
製作総指揮 デヴィッド・ヴァルデス、クリス・ベンダー、J・C・スピンク
音楽 トレヴァー・ラビ


【映画解説】公式サイトはこちら☞
潜在的な特殊能力を持つ9人の若者たちが、自分の能力や使命さえ知らぬまま
命を狙う者から逃げ惑う日々を送るうち、やがて自分たちの能力に目覚め
その能力を発揮して、敵たちとの戦い挑むサスペンス・アクションムービー。


【映画レビュー】
『X-MEN』や『ファンタスティック4』のような
超能力ものは大好きなので、予告編を観て
ワクワクしながら観に行ってきた・・・が
のっけから異星人もの(私の中では明確な線引きがある)
と知り、ガックシ・・・
でも、観ているうちに、なかなか良くできた構成と
主人公がだんだんと自分の能力に目覚めていく様が
『スパイダーマン』や『X-MEN』にも通じるものがあり
けっこう楽しめました。


主人公のナンバー4ことジョンは惑星ロリアンの末裔で
モガドリアンの攻撃に星を滅ぼされ、命からがら地球に逃げてきた
9人の異星人のひとりだ。
地球では父ということになっている守護者ヘンリーと共に
彼らの能力が成長し覚醒するまで身を隠し続けてきた。
だが、ナンバー1、ナンバー2、ナンバー3と
次々にモガドリアンの執拗な追跡に命を落とし
いよいよ、ナンバー4の所へも追っ手が迫る。
それまではひっそりと身を隠しながら
転々と住むところを変え逃げ回ってきた生活だったが
自分の能力の覚醒とともに、迫り来る敵に
勇敢に立ち向かい、戦いを挑むことを決める
さて、ナンバー4の運命はいかに・・・?

といったあらすじ

私たちがよく知っている有名な俳優は一人も出てこないが
主人公を始めとする登場人物は、いずれも美男美女ぞろい。


主演のアレックス・ペティファーは
2006年の『アレックス・ライダー』でも
主演を務めたらしいが、この映画自体が
すみません、全く記憶にありません(w)

ナンバー6役のテリーサ・パーマーは
『ディセンバー・ボーイズ』『ベッドタイム・ストーリー』と
知る人ぞ知るファンも多い若手美人女優。
最近では『魔法使いの弟子』のデイヴの恋人
ベッキー役が記憶に新しいが
本作ではガラリとイメージを変え
炎に強い能力を持つ女として
過激なアクションに挑んでいる。

ジョンが恋に落ちる相手、サラ役のダイアナ・アグロンも
少したれ目がちのコケティッシュな魅力の美人。
あの『バーレスク』に出ていたらしいが
こちらも記憶に残らないほどの役だったらしく
すみませんが覚えていません(w)

とかく異星人が出てくるようなストーリーだと
とんでもないハチャメチャな展開や
何でもありの展開に走り
お話の内容自体が稚拙なモノが多いが
本作はストーリー、構成、展開と派手さはないが
人間的な描写も程よく盛り込まれ、なかなか良くできている。

特に敵から身を隠すために一つ所にいられず
転々と名前や住む場所を変えているため
ティーンエイジャーなのに友達ができないジョンの寂しさと
親が宇宙人を追いかけて行方不明になってしまったため
変人扱いされ、仲間はずれにされている
サムの心情との対比など
異星人と人間ではあるが
最近のいじめにも通じる心理描写が
なかなか興味深かった。


順番からして期待されるナンバー5を飛ばして
いきなりナンバー6が出てきたり
残りのナンバー9までの4人の異星人たちの能力が
どんな能力の持ち主なのか?など
続編を期待させる構成に
今後が楽しみなサスペンスアクション映画だ!





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最新映画レビュー

ハリー・ポッターと死の秘宝PART2 映画レビュー

スネイプの涙がすべてを語っている・・・


泣ける度★★★☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
ハリーポッター死の秘宝P2
監督 デヴィッド・イェーツ
脚本 スティーヴ・クローヴス
原作 J・K・ローリング
製作総指揮 ライオネル・ウィグラム
音楽 アレクサンドル・デプラ


【映画解説】公式サイトはこちら☞
世界的大ヒットを飛ばした“ハリー・ポッター”シリーズ映画版最終章がついに完結。
PART1に続く後編になるPART2で主人公ハリーと宿敵ヴォルデモート卿の本格的決戦により
魔法界全体を二分する壮絶な戦いがついに始まる!


【映画レビュー】
2001年以来10年間、“ハリー・ポッター”を家族4人で欠かさず観てきた
この映画を観ることは我が家の年中行事でもあり
家族のコミュニケーション手段でもあった。
第1話を初めて観に行ったとき、長男は8歳で次男は3歳
その長男も今年大学生になり次男も中学2年生になった。
ハリー・ポッターシリーズの歴史はそのまま
我が家の子育ての歴史でもあった。

そんなハリー・ポッターシリーズも
ついに完結することになった。
感慨無量の気持ちとともにもちろん、今回も前売り券を4枚きちんと購入し
期待に胸を膨らませながら観に行った。

そして、泣けた・・・!


初めて見せたスネイプの涙に泣けた!
ハリーの母リリー・ポッターの愛ある言葉に泣けた!
これ以上仲間を死なせるわけにはいかないというハリーの死の決意に泣けた!
苦渋の決断をしたドラコの母ナルシッサ・マルフォイの嘘に泣けた!
誰もが諦めたときのネビルの勇気に泣けた!
ハリーを守るため必死に戦い、次々と死んでいく仲間の魔法使いたちの勇気に泣けた!

本作はもう魔法大戦争と言うにふさわしい!
大迫力のVFX映像と見事なストーリー展開に
一瞬たりとも気が抜けない。

これまでハリーの行く先々に立ち塞がってきたスネイプが
とんでもない秘密を隠し持っていたことが
本作を盛り上げる大切なファクターだが
あの、暗くどちらかというとマイナスイメージで
性格の悪そうなスネイプがなぜそうだったのかという謎が解けて
シリーズをずっと観てきたファンみんなの
心の中のもやもやも晴れたことだろう。

ハリーポッターと死の秘宝P2-2

昔から本当に大事な秘密は誰にも明かさず
お墓の中まで持っていくというが
普通の人ならいざ知らず
魔法使いだからこそ判ってしまうストーリー展開に
誰もが心を熱くさせられる。


まさに10年間の集大成と呼ぶにふさわしい
すべてが納得の『ハリー・ポッターと死の秘宝PART2』
ポッターリアンに限らずすべての映画ファンに観て欲しい大作だ!
(できれば第1話から観ると面白さも倍増します。)
惜しむらくは字幕版の2Dが選べなかったこと


最近3Dと謳いながら観てみると
殆どのシーンが2Dの映画が多いが
本作もその感が否めない。
400円多く取りたいがために
半強制的に3D上映にするのは止めて頂きたい!と
WBを始めとする大手のディストリビュータに
声を大にして言いたい!





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最新映画レビュー

マイティ・ソー 映画レビュー

兄弟は分け隔てなく育てましょう!


泣ける度☆☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
マイティ・ソー
監督 ケネス・ブラナー
脚本 アシュリー・エドワード・ミラー、ザック・ステンツ、ドン・ペイン
製作総指揮 アラン・ファイン、スタン・リー、デヴィッド・メイゼル
パトリシア・ウィッチャー、ルイス・デスポジート
音楽 パトリック・ドイル


【映画解説】公式サイトはこちら☞
父の怒りに触れ、地球に追放された神の世界の最強戦士ソーが、巨悪の敵に立ち向かう
マーベルコミックの人気ヒーローの一人、マイティ・ソーが活躍するアクション大作ムービー。


【映画レビュー】
いやーっ、面白かったです!
ひさびさ文句なしの娯楽超大作って感じです。
なんせ主人公が神様ですから
何が起こってもおかしくない(w)

そう言った点では「SUPER8」みたいに現実の話だと
あんな大事故で子供たちは何でかすり傷一つないの?とか
エイリアンの知能が人間より進んでいるのに
何で捕まっちゃったの?とか
いろいろ考えてしまうのですが、
相手が神様だと何でも納得できちゃうんです(w)

ただ、この映画の中では
地球からずっと離れた別の惑星系に存在する
異星人的な扱いなのに、姿形も人間とそっくりで
食べてるものまで似てたような???

でも、昔からあるギリシャ神話の神々も
容姿は人間に近かったから
そんな異星人がいてもおかしくはないのかも?
と、思ってしまうのはやはり神様だから?(w)

そして、そんな神様を演じるソー役のクリス・ヘムズワースも
無敵の神様だけに凄い肉体美なのです。
脇を固める俳優陣もそれなりに鍛えているようで
日本人の浅野忠信も頑張っていました。

神様の相手役のジェーンを演じるナタリー・ポートマンも
『ブラック・スワン』の時とはまた別の美しさで
人間なのに神様も惚れてしまうのも納得(w)

原作はこれも言わずと知れたマーベルコミックの
大人気ヒーローで、奇想天外で
なかなか面白い内容に根強いファンも多いらしい。

映画を観ていて神様でも兄弟を平等に育てないと
諍いの原因になってしまうのか?と
改めて子育ての難しさを考えさせられました(w)


日本のTVドラマや映画もそうなんだけど
米国でも最近映画のネタ基がコミック化しているようだが
文章だけではなく絵になっている方が
コミックで育ってきた若い監督たちには映画にしやすいのだろうか?
それだけ映画のスタッフたちも
何も無いところからキャラクターを作り上げていく
想像力が欠乏しつつあるのか?

ともすれ、原作が小説でもオリジナルでもコミックでも
お話の発想や構成や展開が面白ければ
映画化しても面白い映画のなるという
いい例の映画なのではないだろうか?

後は世界にムービーマーケットを持つハリウッドならではの
投資力と特撮技術を駆使して大スクリーンで圧倒し
プロモーションで宣伝しまくれば
しっかり元が取れる米映画業界が羨ましいけど
そのおかげでこんな面白い映画が観られるという恩恵に
預かっているのだから文句は言えないのだ(w)


惜しむらくは、せっかくハリウッドデビューを飾った
浅野君がもう少し活躍して欲しかったと思うが
ラストシーンの何やら続きそうな気配に
次回作での活躍を大いに期待しましょう!





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最新映画レビュー

SUPER 8/スーパーエイト 映画レビュー

こりゃ反則だ!と思ってしまうてんこ盛りムービー


泣ける度★☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎
SUPER 8/スーパーエイト
監督・脚本 J・J・エイブラムス
製作総指揮 ガイ・リーデル
音楽 マイケル・ジアッキノ


【映画解説】公式サイトはこちら☞
1979年にアメリカで実際に起こった事故をもとにアメリカ政府がひた隠しにする秘密と
映画撮影に夢中な映画少年たちが真実を暴く冒険と成長を描く、超大作SFムービー。


【映画レビュー】
J・J・エイブラムスの作品の中で
私が一番好きなのが『心の旅』(原題:REGARDING HENRY)だ
この作品は映画館で観て号泣した後
たまたま出張でLAに行く機会があり
その飛行機の中でまた観て涙が止まらなくなり
隣の席の外国人の女性に
奇妙な目で見られた記憶がある(W)

そのときの私の心情に
ハリソン・フォード演じるヘンリーの
心情が重なり、泣けて泣けてしょうがなかった。
J・J・エイブラムスはこの時は脚本のみで
監督はマイク・ニコルズだったが
お話がよくできていたので
とっても印象深い作品だった。

実際にJ・J・エイブラムスが監督を務めたのは
『MISSION: IMPOSSIBLE III/M:I:III』からだが
その後の『スター・トレック』も
実に見応えのある作品に仕上がっていて
監督としての手腕もかなりある人なんだな
という風に記憶している。

そのJ・J・エイブラムスがメガホンを取り
スティーヴン・スピルバーグが製作を努めるとあっては
観ないわけにはいかないなと
わくわくしながら映画館に足を運んだのだが
観終わった第一印象は「う~む・・・」である。


映画自体は8ミリで仲間たちと自主制作の映画を作る
映画少年たちが偶然起こった列車事故から
軍がひた隠しにする大事件に巻き込まれていく
という内容だが
その主人公やヒロインの置かれた境遇や設定が
いかにも悲しみや哀れみをそそる設定で
見え見えだなぁ・・・と思いながらも
そこはやはりJ・J・エイブラムスの本なので
泣いてしまうのですが・・・(W)


監督になってからはアクションものや
特撮ものが多く、そちらも見応えはあるのだが
とにかくJ・J・エイブラムスの少年時代の思い出と
泣かせるストーリーの巧さ
プラスアクションと特撮を駆使した
娯楽超大作に仕上がっていて
もうてんこ盛り状態(W)

という印象で、その割には見終わった後の
感動がイマイチ残らないという点で「う~む・・・」なのです。

でもヒロインのアリスを演じたエル・ファニングの
13歳とは思えない色っぽさは
思わぬところで宝物を見つけた様な感覚で
今後を大いに期待させてくれる逸材の発見に
大拍手を送りたいです!

PS エンドロールで展開される8ミリ映画は
映画少年だったJ・J・エイブラムスとS・スピルバーグが
絶対やりたかったオマケなんだろうなと
思いながら観ていました。(W)





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最新映画レビュー

X-MEN:ファースト・ジェネレーション 映画レビュー

なかなか奥の深い極上エンタテインメント


泣ける度★★☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
X-MEN
監督・脚本 マシュー・ヴォーン
脚本 ジェーン・ゴールドマン
製作総指揮 スタン・リー 、タルキン・パック
音楽 ヘンリー・ジャックマン


【映画解説】公式サイトはこちら☞
ご存知マーベルコミックスの代表作「X-MEN」の起源に焦点を絞り
第一世代のミュータントたちの苦悩や成り立ちをVFXアクションと
奥の深いストーリーで描いたSFアクションムービー


【映画レビュー】
X-MEN 原作は言わずと知れたマーベルを代表する
アメリカンコミックだが
本作はその起源を描いた原点とも言うべき作品。
しかもその内容がなかなか深い!

最強のテレパス、若き日のプロフェッサーXと
こちらも若かりし頃のマグニートの運命的な出会い
だが同じミュータントでも彼らの育ってきた境遇は全く違う
チャールズ(プロフェッサーX)は
裕福な家に生まれ名門大学に通いながら
自分に備わった特殊能力を研究しつつ
自分のようなミュータントを世間の迫害から守り
仲間たちを保護してきた。
一方、ナチスの収容所で母を殺されその怒りとともに
特殊能力が覚醒していったエリック(マグニート)は
復讐を心に誓い一人で生き抜いてきた。

チャールズはそんなエリックの悲しみに満ちた心を読んで
彼を救おうとし、二人の間に友情が芽生える。

折しもキューバ危機に乗じて
第三次世界大戦を起こそうとする
エリックの仇で元ナチのミュータント
“セバスチャン・ショウ”の企て阻止するべく
人類の味方になって救おうとするチャールズ
エリックも同じ気持ちで戦ってたと思ったのだが
エリックの目的は違った。

しかもショウを抹殺し、こと無きを得た人類が
次に狙ってきたのはエリックが言っていたように
なんと人類の危機を救ってやった
自分たちミュータントだった・・・

と、あらすじはこんな感じだが
映画を観ていて、ふと思った
これはミュータントという特殊な能力を持って生まれた
人類の進化形?を題材にしてはいるが
人種差別の激しい人種の坩堝アメリカという国に対する
いや、地球に住む人すべてに対して
警鐘を鳴らしている映画なのではないか?と・・・


人は自分たちと違った形で生まれてきたり
自分たちとは違う能力を持って生まれてきたりするモノを
とっても怖がり排除しようとする。
それは一種の種族保存本能なのだろうけれど
ミュータントに限らず現代社会にも
そういった人たちは数多く存在する。
人々はそれをハンディキャッパーという言葉で
ひとくくりにくくっているが
もしかしたらそれは
人類が進化を遂げる前触れかも知れないのだ。

実際にハンディキャッパーと呼ばれる人の中には
極端に聴覚が発達した人や
常人にはない色彩感覚にあふれた絵を描く人
トランプの数字をパッと見ただけで覚えてしまったり
計算能力が突出した人が存在する。

そんな人たちと共存し
新しい進化の形を見極めていかなければ
めまぐるしく変化する地球環境の中で
人類は存続できないかも知れない?

本作の中でもエリックがミスティークに言う
「自分を隠そうとするな、変異にプライドを持て」
という台詞が、とても印象的だ。

奇しくも先の福島原発事故による放射能汚染の影響で
10年後20年後に生態系に変化が生じる可能性も無いとは言えない今
人類は自分たちとは違うものを持った異分子を
差別したり避けたり排除するのではなく
いかに共存していくべきか?を
考えなければからない。という裏メッセージを
この映画は訴えているのかも知れない。





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最新映画レビュー

ブラック・スワン 映画レビュー

経験に勝る表現勉強はない?


泣ける度★☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
ブラッックスワン
監督 ダーレン・アロノフスキー
脚本 マーク・ヘイマン 、アンドレス・ハインツ 、ジョン・マクラフリン
製作総指揮 ブラッドリー・J・フィッシャー 、アリ・ハンデル 、タイラー・トンプソン
ピーター・フラックマン 、リック・シュウォーツ 、ジョン・アヴネット
音楽 クリント・マンセル


【映画解説】公式サイトはこちら⇒
プリマを目指す純真で内気なバレリーナが大役射止め、それを演じるプレッシャーに耐えきれずに、
次第に心のバランスを崩してゆく様を描く心理スリラー


【映画レビュー】
ちょっと訳あってレビューをお休みしていたので
少し前の映画になってしまいますが
『ブラック・スワン』は凄い映画でした。

何が凄いって、そりゃ、やっぱり何たって
ナタリー・ポートマンの体当たりの演技です。

ストーリー概要は
プリマ・バレリーナを目指す内気な“ニナ”という
バレリーナが見事、「白鳥の湖」で大役を射止めるが
男性経験の少なさから、
清楚な白鳥は完璧に演じられても
官能的な黒鳥を演じることができず
そのプレッシャーに段々と心のバランスを
崩していく様を描いた心理スリラーだが

完璧な演技を求めようとする
芸術監督の執拗な、セックスアピールを要求する指示に
歯を食いしばって耐えながら応えようとする
ナタリーのいじらしい演技が
とってもいいのです。

演出とはいえ、アソコまでぐりぐりいじられても
じっと耐えながら何とか芸術監督の要求に
応えようとするナタリー
これで、オスカーが取れなきゃ
ナタリーファンでなくても、みんな怒っちゃうと思いますね!

そもそもバレエというもの事態が
踊りで芸術を表現する世界だから
非常にきわどい表現場面も当然出てくる訳で
酸いも甘いも噛み分けた大人の女にしか判らない
セクシーさも時には必要になるんだろうなぁと
映画を観ながら思ったのですが
私の記憶では白鳥と黒鳥は別の人が演じていたような
「白鳥の湖」もあったのではないかと???

ずっとバレエに真面目に打ち込んできたがために
処女?に近い初心な女の子に
あんなセクシーさを求める芸術監督に
そりゃねーだろうと思いながら
観ていた中年男性は私だけではないはず(笑)

でも、何でふっっきれたのか
別人のようにセクシーになっていく
映画後半のナタリーの演技には正直ビッックリしました。

ついこの間までジャン・レノの後を怖々ついてきた
「レオン」の幼気な少女ぶりや
汚れ泣き女王がぴったりだった「スター・ウォーズ」の
クイーン・アミダラと同じ人とは思えない
まさにセクシーで怖い黒鳥になりきっていたナタリー

いやーやっぱり女は恐ろしいですなぁ・・・・





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最新映画レビュー

トゥルーグリッド 映画レビュー

本当の意味での“真の勇者”とは・・・


泣ける度★★☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
トゥルー・グリッド
監督・脚本 ジョエル・コーエン 、イーサン・コーエン
原作 チャールズ・ポーティス
製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ 、ロバート・グラフ
デヴィッド・エリソン 、ポール・シュウェイク 、ミーガン・エリソン
音楽 カーター・バーウェル


【映画解説】公式サイトはこちら☞
コーエン兄弟が初めて挑んだウェスタン・ヒューマンドラマ
製作総指揮をスティーヴン・スピルバーグが努め
殺された父親の仇を取るべく伝説の保安官との追跡の旅を描く。


【映画レビュー】
トレーラーを観たときから気になっていた
コーエン兄弟とスピルバーグが作った西部劇
『トゥルーグリッド』をついに観てきた。
今までのハリウッドウェスタンとはどこか違い
コーエン兄弟らしさが散りばめられた
なかなか面白いウェスタンに仕上がっていた。


物語は父を殺して金貨を奪い逃走した元使用人を
父の敵を討つために“トゥルーグリッド”と呼ばれる
伝説の保安官を雇い復習の旅に出る話だが
その伝説の保安官ルースター・コグバーン役に
酔いどれ中年を演じさせたらこの人の右に出るものはいない
『クレイジー・ハート』のジェフ・ブリッジス
ルースターと一緒に犯人を追うことを頑として譲らない
勝ち気な14歳の少女マティ役には
長編映画初出演となるヘイリー・スタインフェルド
そこに別件で同じ悪党を追うテキサ・スレンジャーの
“ラビーフ”マット・デイモンが加わり
先住民の居留地に逃げ込んだ悪党たちを追
う 波瀾万丈な復習の旅が展開される。

コーエン作品を見ていつも思うのは
画角と映像の美しさだが
本作も期待に違わぬ大胆なアングルと美しい映像が
観客の“映画を観た”という満足感を思う存分満たしてくれる。

特にガラガラヘビに咬まれたマティを救うべく
荒野のど真ん中から夜通し馬を走らせて医者のいる
民家のある場所までたどりつくシーンは
月灯り中を駆け抜ける人馬のシルエットが
まるで絵画のように美しく
観る者を別世界へと引きずり込んでしまう。
普通ならグロくなりがちな悪党どもの残虐ぶりも
なぜかコーエン兄弟の手にかかると
サラリと受け流せるから不思議だ。

アメリカ大陸の広大な荒れ果てた大地を
見つけられるかも判らない父の敵を追う少女と
その少女に雇われた飲んだくれ保安官
ほんの些細なことがきっかけで
ちっぽけな人間の命など、あっという間に消えてなくなる
だが助かる可能性のある命はどんな無理をしても助ける
本当の意味での“トゥルー・グリッド”(真の勇者)とは
通り一遍の優しさなどではなくても
いざという時に体を張れる
強い意思と精神の持ち主のことなのだと
この映画を観て思い知らされた。

映画のラストの25年後の少女の姿が
飲んだくれ保安官ルースターを真の勇者と認めたことを
証明しています。





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最新映画レビュー

英国王のスピーチ 映画レビュー

人前でしゃべらなければならない人の苦悩


泣ける度★★★★☆ オススメ度◎◎◎◎◎
英国王のスピーチ
監督 トム・フーパー
脚本 デヴィッド・サイドラー
製作総指揮 ジェフリー・ラッシュ、ティム・スミス、ポール・ブレット
マーク・フォリーニョ 、ハーヴェイ・ワインスタイン 、ボブ・ワインスタイン
音楽 アレクサンドル・デスプラ


【映画解説】 公式サイトはこちら⇒
幼いころから吃音というコンプレックスに悩む英国王ジョージ6世が
妻の愛情や型破りのセラピストなどの周囲の力を借りながら克服し
国民に愛される強く優しい王になるまでを描く実話に基づく感動ストーリー。


【映画レビュー】
人前でしゃべるのは、それ相応の訓練を積まないと難しく
誰にでもできることじゃない
人前でしゃべるのが苦手な人は
あえて人前に出るのを避ければいいと言えばいいのだが
立場上どうしても人前でしゃべらない訳にはいかない人も
世の中にはたくさんいる。

例えば、どこの会社でも会議なので必ず必要になる
プレゼンテーション
たかだか10数人の会議でさえ
説得力を持って流暢にしゃべるのは
それなりの練習や経験を積まないと難しい。
ましてや英国の全国民が聞いているラジオ放送で
しかも吃音症というハンデを背負っている国王が
説得力のあるスピーチをするとなると
もうこれは限りなく不可能に近い作業だ!
だがそんな難事業を
ジョージ6世とひとりのオーストラリア人治療士が
成し遂げる物語がこの『英国王のスピーチ』だ。

本年度のアカデミー賞で
作品賞、主演男優賞、脚本賞、監督賞の
4つのオスカーを獲得した評価は
映画を観れば誰もが納得いくはず。


ひと口に吃音症といってもその原因は様々で
治すには何故そうなったか?を知るために
患者の生い立ちとか、幼少期のできごとなどを
探っていかなければならないようだ。
本作で、幼いころのことを聞く言語療法士のライオネルに
あまり語りたがらなかったジョージ6世がついに心を開き
少年期に父親から愛されなかった寂しさ
利き手や脚の矯正などを受けた抑圧
それ故、父の知らないところで乳母からいじめを受けて
自分だけ食事を与えられなかったことを父に言えなかったこと
など彼の心の奥のある種の怒りをライオネルに語るシーンは
思わず目頭が熱くなる。

小学校のころ、私のクラスにも
首が傾いてまっすぐにしていられない子がいたが
その原因も父親が厳しく怒り過ぎて
怖くて父の方を見ることができず
曲がってしまったらしい。
幼い時のガラスのような心には
大人たちが気にも留めないそうした心ない行為が原因で
深く傷つき、身体の変化として現れてしまうことも
少なからずあるようだ。

私たちの知る有名人の中にも未だに
チック症や顔面神経痛のような症状を抱えた人がいるが
もしかしたらその人たちの症状も
幼い時のそういった出来事に起因しているのかもしれない。


兄の退位で仕方なく即位したジョージ6世だが
第一次大戦が終結したとはいえ
世界的不況は続き、ヒトラーがドイツの政権を掌握して
ファシズムの嵐が吹き始め
即位した年にスペインの内戦が勃発し
第二次世界大戦に突入していきそうな
英国民にとってはいちばん不安な時代。
そんな国民たちを勇気づけ、奮い立たせるのは
他ならぬ英国王のスピーチなのだ!
だからこそ苦手な人前でのスピーチも
勇気を振り絞り、自分を奮い立たせて
しゃべらなければならず
英国王というプライドを捨て
吃音症を克服できるように
ひとりのオーストラリア人に頼ることを決断する。


映画全体に漂う英国王室の歴史やプライドを感じさせる
独特の雰囲気や数々のユーモア
如何にもイギリス舞台演劇出身の上手さを魅せる
“コリン・ファース”(ジョージ6世)の英国人ぶり
彼を支える妻のエリザベスを演じる
“ヘレナ・ボナム=カーター”の母親的献身さも
癖のあるオーストラリア人言語療法士ライオネルを見事に演じた
“ジェフリー・ラッシュ”も観ていてすべて安心し納得できる。
さぞかし年季の入った大監督の作品かと思いきや
若干38歳のトム・フーバーという若手監督の演出と聞いて
改めて驚かされた。

劇中、治療士の資格を持っていないライオネルを
お払い箱にし、自分の知っている医者を
ジョージ6世に勧める大司教コスモ・ラングが
ライオネルに向って言う台詞
「ここはウエスト・ミンスターですよ!」という一言が
いかにも英国の階級社会を象徴しているが

この映画がアカデミー作品賞を始め
4つのオスカーを獲得したのは
題名どおり英国王の事実を基にした物語だが
特別な立場の人間の世界を描いているのではなく
身分を超えたひとりの患者とそれを治療してくれた
人と人の心の交流を描いた
友情物語になっているからだろう。

同じ島国なのに似ているようでまったく違う
日本とイギリスの違いを
ちょっと垣間見られるという意味でも
日本人のみなさんには
ぜひ観ていただきたい秀作映画だ!





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最新映画レビュー

ヒア アフター 映画レビュー

死者たちに恥ずかしくないように生きる!


泣ける度★★★☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
ヒアアフター
監督 クリント・イーストウッド
脚本 ピーター・モーガン
製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ、フランク・マーシャル
ティム・ムーア、ピーター・モーガン
音楽 クリント・イーストウッド


【映画解説】 公式サイトはこちら⇒
死を身近で体験した3人の登場人物が、それぞれの体験から悩み苦しみ
あらためて生と向き合う姿を描くヒューマン・ドラマ


【映画レビュー】
人は死んだら何処へ行くのだろう?
誰もが思う素朴な疑問だが
死後の世界を信じる人もいれば
死んだら終わり、そんな世界など無い
と思う人もいると思うが
本作のワンシーンにもあったように
どう考えても守護霊に守られたとしか思えない体験を
何度かしている私は、死後の世界を頑なに信じている一人だ
そして、亡くなった人たちに恥ずかしくないように
今いる世界を精いっぱい生きることが
自分を守ってくれている霊たちへの
自分ができる精一杯の生き方なのだと
この映画を観て確信し、同時にそれが
イーストウッド監督からのメッセージなのだと感じた。


本作の主人公たちは皆、なんらかの形で死と関わりを持っている
津波に巻き込まれ臨死体験をしたキャスター
双子の兄を亡くしたショックから立ち直れないでいる少年
ある事故をきっかけに霊媒師として死者と語ることができる男
そして、それぞれが自分の中に
そんな体験をした者にしか解らない
ある種のわだかまりを抱えている。
そしてそんな思いを解放してくれる何かを求めている。
だが本作は『ヒア アフター』という題名どおり
死後の世界を題材にしてはいるが
オカルト的な表現は一切出てこない。
むしろ“今をどう生きるべきか?”を観客に問う
生き方をテーマにした映画だと思う。



私は6年前に母を亡くしたが
それまでは死にたくないと思って生きていたのに
母の死をきっかけに
母の傍に行けるのならばいつ死んでもいいや
という思いに変わってしまった。

こんなことを言うと妻や子供たちに申し訳なく思うが
最愛の母を亡くしてから何をやってもやる気が起きず
生きることに張りあいを失くし
それまで勤めていた会社も辞めてしまった。

それほど母の死は自分の人生において
大きな出来事だった。

だが、それからいろんな面で人生が思うようにいかず
自分がやりたいことが出来ぬまま月日が経ち
母の死後めっきり弱ってしまった父も
昨年、他界してしまった。

そんなとき、初めて夢の中に母が現れた
それまで一度も出てきたことはなかったので
「なんで今まで会いに来てくれなかったんだよ!」と
夢の中で私は母に文句を言った。
死に目に会えなかった後悔の念もずっと抱いていたので
そんな言い方になってしまったのだが
夢の中の母は何も言わずに心配そうに
黙って私をじっと見つめていた。
目覚めたときに私は泣いていた
夢の中の母が笑ってくれずに
ただ黙って心配そうに私を見ていたことに
情けなさと、悔しさと、済まない気持ちが入り混じった
何とも言えない涙だった。

それから私は生き方を改めようと思った
「いつ死んでもいいや」という思いは捨て
「生きている限り精一杯生きよう」と
次に母が夢に出てく来てくれるときは
笑顔で出て来てくれるように
あっちの世界に行った母を心配させないように
そう生きることを心に誓った。


人は後悔ばかりして生きていると
マイナスのフォースを呼び
運気も下がってしまうような気がする。
宗教的な考え方には、この世は修業の場で
生かされている間は一生懸命努力しなければならない
その修業を終えたときに初めてお迎えが来るのだという
考え方があるようだが
死後の世界があるとすれば
自分を守ってくれているご先祖様の霊も含め
亡くなった人たちを心配させるような生き方を
してはいけないのだと
自分自身に言い聞かせながら
日々の生活を送るように努力している。


おりしも一週間前の大地震により
この映画以上の大津波が東北地方沿岸を襲った。
日が経つに連れその被害の甚大さは
我々の想像をはるかに超えたものとなっている。
亡くなった方々の数も計り知れない。
でも、どんな逆境に立たされても
生き残った人たちには、生き残った理由があるはず
亡くなった人たちを心配させない為にも
潰れそうな心を奮い立たせて
頑張って生き抜いて欲しい!と願っている。


※P.S
現在、この映画は被災者の方々を気遣ってか
上映が中止されてしまった。
この映画の津波シーンがあまりにもリアルなため
いたしかたない処置だとは思うが
1日も早く町も映画館も復興し
心に傷を負った方々が元気になるような映画を上映して欲しいと思う。






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最新映画レビュー

太平洋の奇跡‐フォックスと呼ばれた男‐ 映画レビュー

情報操作・洗脳教育・利用された武士道


泣ける度★★★☆☆ オススメ度◎◎◎
太平洋の奇跡
監督 平山秀幸
原作 ドン・ジョーンズ[作家]
脚本 西岡琢也、グレゴリー・マルケット、チェリン・グラック
音楽 加古隆


【映画解説】 公式サイトはこちら⇒
太平洋戦争の激戦地サイパン島でFOXと呼ばれアメリカ軍から恐れられ
たった47人の兵力で4万5,000人ものアメリカ軍を翻弄(ほんろう)し続けた
実在の日本人、大場栄大尉の実話を映画化した戦争映画。


【映画レビュー】
中国の改革は日本の明治維新をお手本にしたが上手くいかななかった
その原因は彼らの中に日本人のような武士道精神が無かったから
と言われている。
日本人には主君のためなら、いつでも命を捧げ
死ぬことを厭わない武士道精神のDNAが
代々受け継がれているのかもしれない。

明治から大正、昭和へと軍国主義に走っていく中で
大日本帝国軍の士官たちは
そんな日本人の潜在意識の中の武士道のDNAを巧みに利用し
“一億総玉砕、生きて虜囚の辱めを受けず”という誤った教育で
前途ある若者を洗脳し、大量に殺してしまったのではないか?

本作を観た率直な感想は
まさにそんな大日本帝国の間違った教育
隠蔽された情報から生まれた悲惨さ、過酷さ、と
その中で起きた“奇跡”ともいうべき物語というものだった


敵を殺さなければ殺されてしまう
戦場という殺し合いの最前線では
どんな過酷な状況でも負けない体力
どんな時も冷静に判断できる知力
どんな悲惨な体験をしても狂わない精神力
そして、奇跡としか思えない強運がなければ生き残れない。
でもいちばん大切なのは“生きたい”という
生への執着心ではないだろうか?

戦後28年目にしてグアム島で発見された横井庄一さんも
その翌年にルバング島から帰国した小野田寛郎さんも
生き抜いてゲリラ戦を継続し友軍来援に備えていたという
小野田さんは上官の横山静雄中将から
「玉砕は一切まかりならぬ。3年でも5年でも頑張れ、必ず迎えに行く。
それまで兵隊が1人でも残っている間は、
ヤシの実を齧ってでもその兵隊を使って頑張ってくれ。
いいか、重ねて言うが、玉砕は絶対に許さん。わかったな」という命令を受け
その命令を忠実に遂行し29年もの間あらゆる手段を使って敵を翻弄し続け
1974年に、かつての上司である谷口義美元少佐からの
任務解除・帰国命令が下るまで戦い続けた。
フィリピン軍司令官に軍刀を渡し、降伏意思を示した小野田さんは
処刑される覚悟だったという
横井庄一さんの帰国第一声「恥ずかしながら、帰ってまいりました」からも解るように
当時は、上官の命令は絶対で
やはり生きて帰ってくることは、許されない教育を受けていたのだろう。

本作で負傷兵が総攻撃に参加して華々しく散りたいと言った時
「我々は死ぬために戦っているんじゃない」
「生きて敵を倒すために戦っているのだ!」と応える
大場大尉の台詞が印象的だったが
“生きて虜囚の辱めを受けず”という教育を受けてきた
当時の若者たちの潜在意識には、戦場で潔く死ぬことが
生きて一人でも多くの敵を倒すことよりも
優先されてしまっていることに
洗脳教育の怖さを感じた。

あの当時、部下たちの命を預かる士官に
大場大尉のような合理的なモノの考え方ができる士官が
果して何人いただろうか?
自分の上につく士官の考え方ひとつで
多くの兵隊の命が奪われたり、救われたりしたのが
何とも言えない理不尽さを感じてしまう。

大場さん自身は当時”玉砕死”のみを考えていたという
「玉砕で死ぬべきところを生き残ったことについて、
果たして正しかっただろうか?という思いが常にあった」と
命を懸けて護った祖国日本の、帰還後の風当たりは、
常軌を逸し、冷たいものだったらしい。
だが原作者のドン・ジョーンズ氏は
その部分は唯一フィクショナイズにこだわった
「大場の本音は、”生き残って最後まで戦っての死”で、”玉砕死”は建前、
本音が”玉砕死”なら、当の昔に死んで、記録されることなどなかった」
大場さんにとっては、戦友への配慮や、本人の謙遜があっての発言だろうと、
その理由を述べている。


実際にはこの映画の米兵のように
紳士的で冷静な兵隊ばかりではなく
投降した民間人や日本兵も
映画で描けないようなひどい扱いを受けた
という記録も残っていて
※サイパンの戦い、生還した田中徳祐の証言を参照
当時は投降することさえ決死の覚悟だったのだろう

人格を保つことさえ難しい戦場という場所で、知略の限りを尽くし
敵を翻弄しながら46人の部下の命を守り
512日間も戦い続けた、士官としての大場大尉の精神力は並大抵ではなく
その結果200人近くの民間人と兵隊の命が救われたことは
8000~10000人の犠牲者を出したサイパンでの戦いでは
まさに奇跡としか言いようがない。


最前線で死力を尽くして戦って
奇跡的に生きて帰ってきた人たちがいなければ
私を含む“戦争を知らない子供たち”は
この世に存在していないかもしれない。
そういう意味でも多くの犠牲者を出した南方の戦場で
200人近くの命を救った一人の士官の奇跡の物語は
一度は観ておかなければならない貴重な記録なのではないだろうか?


※P.S
私の父は昭和3年9月生まれで、終戦を16歳と11カ月で迎えたため
最前線へは行っておらず、静岡の武器工場で働かされていた。
育ち盛りということもあって、おなかが空いて空いてたまらなかったらしく
我慢できずに、近くの農家の作物を盗んで食べたと言っていた。
終戦になり「武器弾薬庫なので絶対に近づくな!」
と言われていた倉庫を開けたら、なんと、将校たちの食糧庫で
自分たちに饑じい思いをさせながら
将校たちは毎日美味いものを食べていたのか!という怒りが爆発し
みんなでで簀巻きにして、川に放り込んで
その軍服を引っぺがして着て帰ってきたら
駅まで迎えに来たお祖父ちゃんが、
将校の軍服を着たわが子に、思わず敬礼してしまった
というエピソードを酔った父からよく聞かされた。
父の母と姉はこの映画に出てくるサイパンから飛び立ったB‐29による
昭和20年3月10日の東京大空襲で焼夷弾に当り亡くなってしまった。

20代の最後に会社を変わる狭間を縫って
父とサイパンに旅行に行ったのだが
観光で立ち寄ったバンザイクリフでは
慰霊塔に向い静かに手を合わせる父の姿が、今も記憶に残っている。

そんな父も昨年他界し、
段々と戦争の悲惨さを語り継ぐ人たちがいなくなると
このような映画が代わりに戦争の真実を伝えていくことが
とても重要になってくるのではと、つくづく感じる。




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最新映画レビュー

RED/レッド 映画レビュー

現役を退いても超エリートはやっぱり別格?


泣ける度☆☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
RED
監督 ロベルト・シュヴェンケ
脚本 ジョン・ホーバー 、エリック・ホーバー
原作 ウォーレン・エリス[ライター] 、カリー・ハムナー
製作総指揮 グレゴリー・ノヴェック 、ジェイク・マイヤーズ
音楽 クリストフ・ベック


【映画解説】 公式サイトはこちら⇒
引退し年金生活を送っていた元CIAのエージェントが
ある襲撃事件をきっかけに、かつての仲間たちと伝説のチームを再結成し
巨大な陰謀に立ち向かう、スパイアクションムービー


【映画レビュー】
日本で東大を首席で卒業するような人たちが目指すのは
さしずめ大蔵省⇒大蔵官僚といったところだろうか?
では米国のハーバードを首席で卒業するような人たちが目指すのは?
CIAやペンタゴンか、今ならNASAといったところだろうか・・・
日本では戦争が身近に感じられない為か
エリートたちが挙って防衛省を目指すという話はあまり聞かないが
米国では国民の国防意識が高いのか
エリートたちが目指すのは、やはりペンタゴンやCIAのようだ。

そのエリートたちの中にも当然、能力に違いは出てくる
常人にはとても達成できない特殊任務を担い
そんなエリート中のエリートたちが体を張って
アメリカという国を守っているのだろうか?

本作は、そんなかっての超エリートスパイたちが
RED(Retired Extremely Dangerous)のタイトル通り
超ド級のアクションで巨大な陰謀に立ち向かう。
引退はしてもエリート中の超エリートスパイだから、
現役のCIA相手に1歩も引けを取らない戦いぶり
むしろ現役たちは太刀打ちできない(笑)

豪華俳優陣の実年齢も
フランク役のブルース・ウイリスが1955年生まれの55歳
マーヴィン宅のジョン・マルコ・ヴィッチが1953年生まれの57歳
ヴィクトリア役のヘレン・ミレンが1945年生まれの65歳
ジョー役のモーガン・フリーマンが1937年生まれの73歳
ブルースとジョンはまだ年金を貰っていないだろうが
ヘレンとモーガンは実年齢でも立派な年金受給者なのだ!

全世界的に高年齢化が進んでいるからか
高年齢者をターゲットにしたような
第一線を退いた年金受給者が元気に大活躍するアイデアは
なかなかの反響のようで
高齢者レビュアーからの
「観ていてやる気を貰いました」とか
「私もまだまだ負けていられない」といったレビューが多く
制作者のねらいはバッチリ当ったようだ。

これだけの名優たちが勢ぞろいする機会も貴重だが
それぞれが独自の個性を発揮して
癖のあるスパイ役を演じきっているのも
この映画の観どころの一つ
特にヴィクトリアがマシンガンを撃ちまくる姿は
65歳とは思えない迫力とヘレンならではのお色気があって
ヘレンファンならずとも必見です。

アクションこそなかったものの
資料保管室の番人役のアーネスト・ホーグナインは
1917年の1月生まれだから、なんと94歳!!!
『ポセイドン・アドベンチャー』のときの
鍛え抜かれた身体とアクションを思い出し
やっぱり若い時に鍛えていた人は長生きするのかなぁ?
と、感心させられました(笑)


リチャード・ドレイファス演じる
“アレクサンダー”の小ずるく、ひ弱な悪党ぶりや
ブライアン・コックス演じる、ヴィクトリアの元恋人
“アイヴァン”のダンディなロシア人も
非の打ちどころがないほど完ぺきな配役。

特にフランクの年金担当で事件に巻き込まれる
“サラ”メアリー・ルイーズ・パーカーは
スパイとは程遠い退屈な職業とビミョ―な年齢設定が
引退した元スパイのオヤジが恋をする相手としては
あるよねぇ…と思わせる、ごく普通の美人で
殺伐としそうな本作に花を添えてます。


※P.S
広告代理店時代に、提携しているアメリカの代理店から
現地の担当CDがやって来て、一緒に仕事をしたのだが
私たちに打ち解けようと、やたらとジョークで笑わせたり
わざとゲップをしたりして、大声で笑うキャラクターの持ち主だったが
あるとき、目だけは笑っていないことに気づいた
あとで解ったのだが、彼は元CIAで
その後広告会社に入り、CDになったらしいのだが
CIAを辞めてから10年間は国外に出てはいけない契約らしい
CIAを退職して10年たったので、やっと国外渡航の許可が下りて
その最初の国が日本だったと嬉しそうに話していた。
機密保持契約というやつらしいが
実際にそんな話を聞くとやっぱり日本とは違うのね、と
あらためてアメリカの恐ろしさを感じました・・・





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最新映画レビュー

グリーン・ホーネット 映画レビュー

アメリカン・ヒーローは、みんなお金持ち?


泣ける度☆☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
グリーン・ホーネット
監督 ミシェル・ゴンドリー
脚本 エヴァン・ゴールドバーグ、セス・ローゲン
原作 ジョージ・W・トレンドル
製作総指揮 セス・ローゲン、エヴァン・ゴールドバーグ
オリ・マーマー、マイケル・グリロ、ジョージ・W・トレンドル・Jr
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード


【映画解説】 公式サイトはこちら⇒
1966年~1967年に米国で放送されたTVドラマ「グリーン・ホーネット」を
ミシェル・ゴンドリー監督がリメイクしたアクションムービー
ブルース・リーが演じた相棒カトー役を台湾出身のジェイ・チョウが演じる


【映画レビュー】
いやーっおもしろかったです!
スキッとしたい方にはオススメです。

もともとはアメリカで1966年から1967年にかけて放映されたTV番組だが
日本でも1967年より、NTV系で放映されている。
TVでは助手のKATOをスターになる前のブルース・リーが演じていて
この番組で人気が出て一気にスターダムに伸し上がった。
後にブルース・リー中心に再編集した『ブルース・リーのグリーン・ホーネット』
『ブルース・リー電光石火』の2作が劇場公開されたらしい。

今回はそのリメイク版になるのだが
ブルース・リーとまではいかないにしろ
KATO役のジェイ・チョウのカンフーも
キレがあってなかなか良かった。

本作のもう一つの楽しみは
ブリット・リイドの財産にモノを言わせて、カトーが作った
ハイテク装置満載の愛車を始めとする、数々のカスタム兵器だ。
“バット・マン”ではバットモービルやバットプレーン
“アイアンマン”ではアイアンマンスーツなど
夢のハイテク機器のカッコよさも
この手のヒーロー映画ファンには欠かせない大切な要素だが
改めて見てみると、どのヒーローも
そんな、とてつもない兵器を平気で作れるほど
とんでもなくお金持ちなのが、どうも納得がいかない。

逆に言うと、お金持ちじゃなければヒーローにはなれないの?
という疑問が湧いてきて
子供たちにとっては現実感の無い
ものすごく遠い存在になってしまっているのでは?

そういう意味では、ごく普通の高校生がヒーローになる
『キック・アス』のほうがとっても身近に感じられる分だけ
現実感があり、人気が出たのもうなずける。

まあ、“007”に出てくるボンドカーにしたって
いつも、とんでもない高級車に
とんでもない装置がカスタマイズされていて
男の子だったら、一度でいいから乗ってみたくなる
そんな、夢を抱かせるのも
この手の映画がヒットする大切なアイテムなのだから
細かいことは気にせずに
思いっきりド派手なアクションとハイテク機器を
楽しんじゃえばいいのだが・・・

ラスト近くの新聞社の普通のオフィス内を
メチャメチャにしながらの銃撃戦は
『ダイ・ハード』ばりの派手さで気持ち良かったが
川崎109で、3D上映しかなかったので(なんで???)
仕方なく+400円を支払って3Dで観た割には
最初の格闘シーンくらいしか3D効果が感じられず
「ざけんな!金返せ!」という心境になったのが
ちょっと残念だったです。

でもキャメロンのお色気は、抑え気味だったので
子供と一緒に観ても大丈夫なのが、唯一の救いでした(笑)





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最新映画レビュー

僕が結婚を決めたワケ 映画レビュー

イケメンが一人も出てこないリアルなラブコメ?


泣ける度☆ オススメ度◎◎
僕が結婚を決めたワケ
監督 ロン・ハワード
脚本 アラン・ローブ
製作総指揮 トッド・ハロウェル 、ヴィクトリア・ヴォーン 、キム・ロス
音楽 ハンス・ジマー 、ローン・バルフェ


【映画解説】 公式サイトはこちら⇒
プロポーズを決意した40歳の男が、親友の妻の浮気を見てしまい
それを話すべきか否かやきもきする姿をベテランヒットメーカー
ロン・ハワード監督がユーモラスに描くアラフォーラブコメ


【映画レビュー】
普通、ラブコメ映画といえば
イケメンの俳優と美人女優が
何かのきっかけで恋に落ちたりして
その俳優や女優ファンが
「○○様が出ているから、取りあえずチェックしなくちゃ!」
的な動機で観に行き
「やっぱり、かっこいいわ~」
「私もあんな恋がしてみたい!」
とか思ってしまうのが、よくあるパターンだが
この映画はそんな期待を見事に裏切ってくれる(笑)


そもそも、この映画は本当にラブコメなのか?
という疑問がまたしても邦題のミスマッチから感じるのだが
原題は『THE DILEMMA』で、文字通りあの“ジレンマ”
内容を観ても監督の描きたかったことは、そっちのほうがシックリくる。

あらすじは、大学時代からの親友
ロニー(ヴィンス・ヴォーン)とニック(ケヴィン・ジェームズ)が
シカゴで車のエンジンデザインの会社を営んでいるのだが
ロニーが恋人のベス(ジェニファー・コネリー)に
なかなかプロポーズしないのを
ニックとジェニーヴァ(ウイノナ・ライダー)夫妻が
ずーっと、やきもきしている。
そんなとき、ロニーの営業力とプレゼンが功を奏し
二人の考える理想の電気自動車で
大手の自動車会社の契約が取れそうになり
エンジン設計に張りきると同時にプレッシャーを感じるニック。
この成功を機にドラマチックなプロポーズをしようと決意したロニーは
候補場所の植物園に交渉に行った矢先で
なんとジェニーヴァの浮気現場を目撃してしまう!
親友の妻の浮気現場を目撃してしまったロニーは
それをニックに言うべきかどうかひとり思い悩む
だがニックは新しいエンジンの設計に追われ
胃を痛めながら取り組んでいる毎日で
大事な仕事を成功させるためには
とてもそんな話はできそうもない。
ジェニーヴァも同じ大学時代からの友達だからと
ジェニーヴァに会って忠告をするロニーだが
「夫婦の問題に口を挟むな!」と一蹴されてしまう。
そればかりか、大学時代のたった一度のロニーとの関係を
ニックにばらすと逆に脅され唖然とするロニー。
ジェニーバの友達でもあるベスにも言えず
一人でどうするべきかやきもきするニック・・・

と、あらすじを読んでいただければわかるように
親友どうしのお互いの“ジレンマ”を描いた作品なのだ。

邦題の『僕が結婚を決めたワケ』は
結局、映画をみても解らないし
主人公の二人の男優は全然イケメンじゃない
40代のメタボ体型のおっさんで
監督のねらいなのか?今のアメリカの現実をリアルに描くと
こんなになっちゃうの?という映画なのである。

ただ、女優陣は監督の趣味なのか?
“ジェニファー・コネリー”“ウイノナ・ライダー”と
美女二人が演じているので
かろうじてラブコメとして鑑賞に堪える作品になってはいるが・・・


親友のニックのためにジェニーバに詰め寄り
すべてをニックにばらすと言うロニーの前で
そんなことをしたら「学生時代の関係をもとに
ロイに肉体関係を迫られていて、どうしていいか判らない」と
ニックに言うわ、と泣きながら演技するカフェのシーンは
女の怖さを見せつけられたようで正にリアル!


若い時は可愛かったウイノナ・ライダーは
年齢からくる頬のコケ具合のせいか
夫婦生活の不満から、浮気してしまう悪妻を演じるにはリアルだったけど
とても40歳とは思えないジェニファー・コネリーは
『フェノミナ』の時から変わらず、いつまでも美しくて
彼女が出ていなかったら絶対に観ていない映画でした(笑)




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愛する人 映画レビュー

母と娘の絆と背負わされた十字架


泣ける度★★★☆☆ オススメ度◎◎◎◎
愛する人
監督・脚本 ロドリゴ・ガルシア/ 製作総指揮 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
音楽 エドワード・シェアマー


【映画解説】 公式サイトはこちら⇒
生まれたばかりの娘を手放した母と生まれてすぐに里子に出された娘
37年間互いを知らずに生きてきた母と娘の運命とそれに纏わる
不思議な絆を綴ったヒューマンドラマ


【映画レビュー】
原題は『MOTHER AND CHILD』
文字通り母と子の物語だ

私は父親なので子供に対する感覚は
母親である妻とは違うと思うが
それでも生れたばかりのわが子を
何らかの理由で手放さなければならず
別々に生きていかなければならなかったら
やはり本作のカレン(アネット・ベニング)のように
いつも心のどこかでわが子の事を
気にしながら生きていることだろう・・・


私たち夫婦もルーシー(ケリー・ワシントン)夫妻のように
結婚後8年間も子供ができず
諦めて養子を貰う話を妻が言い始めた矢先
突然、子宝に恵まれた

その時の喜びといったら
とても口では言い表せないくらいの嬉しさで
無信仰の私が、思わず神に祈ったほどだ

生れた息子は毎日のように
私の胸の上で
私の心臓の音を聞きながら、安心して眠ってしまい
そんな息子の寝顔を見ながら
至福のひとときを味わったものだ

あの幸福な時間は
子供が好きで、子供をずっと待ち望み
待望の子供を授かった人にしか解らないのではないか?

その子供との幸せなひとときを
まったく味わえずに
離れ離れにさせられてしまったカレン
届くはずの無い娘への手紙を
毎日書き続けるカレンの気持ちは
察して余りあるものがある

里子に出されたエリザベス(ナオミ・ワッツ)も
自分の親がどんな人なのか
ずっと思いめぐらせながら生きてきたのだろう・・・
ときには哀しみ、自分を捨てた親を恨んだかも知れないが
それを通り越し自分も親になる年齢に達したときは
本心から実の親に会いたかったに違いない

その辺の心理描写をロドリゴ・ガルシア監督は
実に上手く演出している

母の愛を知らずに生きてきたエリザベスは
あえて結婚もせず家族は作らないように
米国では受けられない卵管結紮手術を受けていた
それなのに何の因果か妊娠してしまう

成功した弁護士というキャリアと
未婚の母となってしまうことを考えると
当然、堕胎するだろうと手術の手配をする会社の担当医に
怒りをぶつけるエリザベスの複雑な気持ち

自分を堕胎せず生んでくれた母親と
同じ気持ちを知りたくて
医者から安全な帝王切開を勧められても
あえて危険な自然分娩を選んだエリザベスの気持ちは
痛いほど伝わってくる


子供は3歳までは親のエネルギーを吸収し
3歳以降は、そのエネルギーを発散しながら育つらしい
だから、小さい時に子供と離れてしまうと
親は吸収されたエネルギーを取り戻すことができずに
グッと老け込んでしまうという・・・

自分の肉の一部として
十月十日もの間、おなかの中で大切に育てた命
その命と別々に生きていかなければならない運命
母と娘が背負わされた十字架の重さは
アレハンドロ・ゴンザレス色ならではだ


子供と一緒に生きてゆきたくても、生きられない母
子供が欲しくてたまらないのに、授からない母
母にとって子供とは?
子供にとって母とは?
そんな母と子の絆や心理描写を通して
改めて命の大切さ、愛情とは何か?を考えさせられる
涙なくしては観られない
永遠のテーマの秀作映画だ!


※P.S
映画の中にナオミ・ワッツが裸で、自分の大きなお腹を
愛しそうにさするシーンがあるのですが
最近の特殊メイクは凄いなぁと思っていたら
なんとその時のナオミ・ワッツは実際に妊娠していて本物だったんですね!
そんな体で本作に挑んだナオミ・ワッツの意気込みも
本作をすばらしい作品にしているのだと思います。




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最新映画レビュー

ソーシャル・ネットワーク 映画レビュー

傷ついたプライドと孤独から生まれたSNS


泣ける度☆☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
ソーシャルネットワーク
監督 デヴィッド・フィンチャー/脚本 アーロン・ソーキン/原作 ベン・メズリック
製作総指揮 ケヴィン・スペイシー/音楽 トレント・レズナー、アッティカス・ロス


【映画解説】 公式サイトはこちら⇒
ハーバード大学在学中に世界最大のSNS「Facebook」を立ち上げたマーク・ザッカーバーグ
その誕生にまつわる様々なエピソードを描いた伝記ドラマ


【映画レビュー】
全国の秀才たちが目指すT大学
その学生や卒業生たちに共通するとよく言われるのが
「日本一の教育を受けてきた自分たちが、間違っているはずはない」
という独自の自信とプライド。

私のような凡人には、彼らの考え方も価値観も
たぶん一生、理解できないのではないかと思う。

本作の主人公マーク(ジェシー・アイゼンバーグ)も
その種の価値観を持つ、天才学生の一人だと思う。
名門ハーバードでトップの成績を持ち
自分がいかに優秀かまくし立てた挙句、彼女に振られたマークは
酒に酔った勢いで大学内のコンピュータに侵入し
全女子学生を比較し、よりセクシーな方を選ぶ
“フェイスマッシュ”というサイトを一晩で立ち上げ
たった2時間で22000アクセスを稼ぎ出して
ハーバード大学全体のシステムをクラッシュさせてしまう。

一躍、ときの人となったマークだが
その結果、ハーバード大学の全女学生を敵に回してしまい
酔いに任せてブログに書いた彼女の悪口も見られてしまい
彼女との関係は最悪の状態に・・・
ただでさえ人付き合いが苦手で友達の少ないマークは
ますます孤立する。

だが彼の才能に目をつけたエリート候補の先輩学生たちが
(米国のエリートは知力と体力を兼ねていることが必須らしい?)
ハーバードの名簿を利用して友達の輪を広げ、エリート人脈作りに利用できる
新しいサイトの話を持ち込んでくる
それが世に言う“フェイスブック”の始まりだ。

ただ、マークは先輩たちの言う事は聞かずに
ルームメイトのエドゥアルドに資金援助させ
自分たちだけでthefacebook.comを立ち上げてしまう。

やがて、そのサイトを見た
すでに“ナップスター”という音楽サイトで成功し
ネットビジネス界の寵児となっていたが
全米レコード工業会からの著作権裁判で負け
巨額の賠償金を抱えていたショーン・パーカーが
それを一気に挽回するチャンスとばかりに、マーク達に近づいてくる。
CDを売れなくした伝説の超有名サイトの創始者ショーンに認められたことが
マークの自尊心を更に勇気づけ
ショーンに勧められるまま、大学を中退して西海岸へと渡り
フェイスブックに専念する道を選ぶ。

ショーンの考え方に共感したマイクは
彼の紹介で“フェイスブック”をシリコンバレーのIT関連の投資家たちに売り込み
潤沢な資金を基にショーンと組織を拡大させてゆく。
そして、ついにフェイスブックは100万人を突破する巨大サイトへと進化してゆくが
その陰には、裏切り、やっかみ、嫉妬、権力争い、の末の代償が待っていた。


天才ハッカーから10億ドル企業のCEOへと一気に上り詰めたマークの情熱の源
それはプライドを傷つけられたというとてつもない怒り
そして5億人と友達になれる巨大サイトが生れた理由は
人付き合いが下手な彼がいつも感じていた孤独感
彼が他人を気遣い思いやる心を持ち、たくさんの友人を持っていたなら
このサイトは決して生まれなかったろう・・・

それはたぶん、T大学の学生たちにも通じる
ある種の自信とプライド
自分と同等かそれより上の能力しか認めず寄せ付けない独自の価値観
心で通じ合える友ができないという寂しさが
本名で登録し知らない人でも5億人と友達に慣れる
フェイスブックというまったく新しいSNSサイトを作り上げたのだ。

ルームメイトで初期の共同経営者でもあるエドゥアルドに
6億ドルの訴訟を起こされたのに
マークは大切な友を裏切ったとは感じてなかったのかも知れない?
フェイスブックというサイト自体に
とてつもない可能性を感じていたマークやショーン
反対に広告を入れないと利益は生まれないと思っていたエドゥアルド
商品化することはフェイスブックの価値を殺すこと
だから、ああするしかなかったのだと平然と語るマイク
二人を決裂させた理由は
一言でいえば価値観の違い?


富、権力、社会的地位、知識、アイデア、友情、愛情・・・
人それぞれに、一番たいせつにしているもの、価値を感じているものは違う
天才と言われる人たちは、何をたいせつにしているのか?
日本でも実際にX世代といわれる、IT分野で巨万の富を築き
六本木ヒルズ辺りに暮らす人たちが、手に入れたもの、失ったものは計り知れない?


デヴィッド・フィンチャー監督の
リアルさを追求するために計算された猛スピードのセリフ回しの応酬
今の米国を象徴する、人付き合いは苦手だが孤独はもっといやだ
という想いから広まった、SNSというPCを相手に語るシステムの光と影
天才ハッカーが最短距離で250億ドルの資産価値を持つ
ネットビジネス会社のCEOへと上り詰める
現代ならではのシンデレラストーリー


本当にたいせつなものとは何なのか?を
改めて自分自身に問いかけるきっかけとなった
貴重な映画だった・・・





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最新映画レビュー

 キック・アス 映画レビュー

名作の陰にブラピあり?


泣ける度☆☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
キック・アス
監督・脚本 マシュー・ヴォーン/脚本 ジェーン・ゴールドマン
原作 マーク・ミラー[コミック]、ジョン・S・ロミタ・Jr
製作総指揮 ピエール・ラグランジェ、スティーヴン・マークス
マーク・ミラー[コミック]、ジョン・S・ロミタ・Jr、ジェレミー・クライナー
音楽 ジョン・マーフィ、ヘンリー・ジャックマン、マリウス・デ・ヴリーズ、アイラン・エシュケリ


【映画解説】 公式サイトはこちら⇒
ごく普通のコミックオタクのさえない高校生が、ある日突然コスチュームを着て
“キック・アス”というなりきりヒーローになって悪を退治し始める
痛快、新ヒーローアクションムービー


【映画レビュー】
とにかく観た方がいい!!!
ぶっ飛びました!『キック・アス』

特殊能力ゼロ(スーパーマンのような超能力はない)
運動能力ゼロ(スパイダーマンのような俊敏さもない)
資金力ゼロ?(アイアンマンのようなお金持ちでもない)
体力ゼロ?(バットマンのようにマッチョでもない)
間違いなく世界一弱いヒーロー
その名は“キック・アス”


■プチSTORY
デイヴ(アーロン・ジョンソン)は
アメコミ好きでスーパーヒーローに憧れる
ごく普通のさえない高校生
毎日ニュースで繰り返される事件を見るたびに
「どうして誰もスーパーヒーローになろうとしないのだろう?」
という疑問がムクムクと湧きおこり
とうとうインターネットで注文したコスチュームを着て
悪党を退治するべく、勝手にパトロールを始める。
しかし現実は厳しく、最初に出会った車泥棒にナイフで腹を刺され
走ってきた車に跳ねられてしまう。
だが怪我の治療で背中に金属板を入れたため
神経が鈍くなった彼は、痛みに耐える能力がアップしていた。

そのせいか、二度目の戦いぶりも無様なものだったが
ボロボロになりながらもなんとか耐えているうちに
パトカーのサイレンの音に悪党たちが諦めて退散してしまう
それを目撃していた若者たちが撮影した映像がYouTubeにUPされ
一躍なりきりヒーロー“キック・アス”として大フィーバーに!

自分がヒーローになったという自信から、気を良くしたデイヴは
ゲイと間違われても、彼女の相談相手を快諾してしまう。
その結果、思い焦がれていた彼女の悩みを解決するべく
キックアスの出で立ちで、チンピラのアジトへ単身乗り込むが
反対に危うく殺されそうになりかけたところへ
突然、本物のヒーロー?のような鍛えられた動きを見せる
“ヒット・ガール”と“ビッグ・ダディ”が現れ
悪党どもを一網打尽にしてしまう。
自分の手下を殺されたマフィアのボス“ダミコ”は
“キック・アス”のせいだと勘違いし、始末しようと
子分たちに命じ、血眼になって彼を探し始める。
さて、なりきりヒーロー“キック・アス”の運命は・・・?

キック・アス2


『パルプ・フィクション』しかり『スナッチ』しかり
今までにないタイプの映画を目の当たりにすると
この映画を撮ったのはどんなスタッフだ???
と、思わずパンフレットを買ってしまう。
私は1本でも多く映画を観たいので
極力パンフレットは買わないようにしているのだが
その映画に感動して、制作者が知りたくなると
やはり詳しく載っているパンフレットを買ってしまう。
今年は『アバター』『レオニー』に続き
この『キック・アス』で、3冊目のパンフを買ってしまった。
それほどショックを受けた、まったく新しいタイプの
ヒーロー・アクションムービーだ!

原作(作画)は「アイアンマン」「デアデビル」の
コミックを手掛けた“ジョン・ロミータ・Jr”
製作はあのブラッド・ピットが代表を務める
〔プランBエンターテインメント〕で
『チャーリーとチョコレート工場』『ディパーテッド』
『食べて・祈って・恋をして』など
近年、なかなかいい映画を世に送り出している制作会社なので
現在、制作中の『TREE OF LIFE』にも期待が高まる。

監督・脚本は『ロックストック』や『スナッチ』で
プロデューサーを務めた“マシュー・ヴォーン”
原作・製作総指揮は「ウルヴァリン」「ウォンテッド」
などを手掛けたコミック作家の“マーク・ミラー”
と、見れば納得のスタッフ陣に加え
キャスティングにもセンスが光る

主演のさえないヒーロー【キック・アス】は若き日のジョン・レノン
『ノーウェアボーイ…』の“アーロン・ジョンソン”
キュートで大胆なヒロイン【ヒット・ガール】は
若干13歳の“クロエ・グレース・モレッツ”
彼女のキレのいいアクションときわどい台詞が
この映画の最大の見せ場でもある。

そして彼女の父【ビッグ・ダディ】は
自身も大のアメコミファンの“ニコラス・ケイジ”
マフィアの大ボス【フランク・ダミコ】は
最近すっかり悪役の不動の地位に納まった感のある
名優“マーク・ストロング”
その息子の【レッド・ミスト】役は
人気の若手コメディ俳優“クリストファー・ミンツ”
と、これだけでも観る価値ありでしょ!


自らの自伝的ヒーローが“キック・アス”と語るのは
原作者でコミック作家のマーク・ミラー
スコットランドとブルックリンの違いこそあれ
ミラーが育ったのも労働者の町、コートブリッジ
デイヴと同じく勉強も運動もからきしで
コミックに逃避する、いじめられっ子だったという
そんな彼が学生時代に憧れたのは
スーパーマンのような超能力はなくても
傷だらけで悪に立ち向かう
『ウォッチメン』のロールシャッハのようなリアルヒーロー
スーパーパワーのない“キック・アス”が
戦いの果てに奇跡を起こす
そんな誰の心にも潜んでいるヒーロー魂に
少年たちは感動するのではないか?と
このダメダメヒーローを思いついたらしい。

それだけにラストの見せ場で自分を奮い立たせる
キック・アスの頑張りには
胸の中のもやもやが晴れて
相手のケツを蹴り返したような
スッキリした気分になれるのだ(笑)
バックに流れる「夕陽のガンマン」の曲もGOOD!

映画の最後に“レッド・ミスト”が口にする
『バットマン』のジョーカーの口癖
「俺様の登場を期待しな」という一言に
早くも製作発表された『キック・アス2』への期待が高まる!


※P.S
余談ですがTOHO川崎に行く予定を間違えて109川崎に行ってしまい
受付で「キック・アス」と言ったら「ハッ?もう一度お願いします」と言われて
始めて、(しまったTOHOシネマズだった)と気づいた。
こんなにおもしろい映画なのに
シネコンの受付の人でさえ知らないくらいメジャーじゃないのが不思議で
配給会社の人にもっと多くの映画館で上映できるよう、頑張って欲しいです!www





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最新映画レビュー

 バーレスク 映画レビュー

本場ハリウッドのショーがスクリーンで観れる幸せ・・・


泣ける度☆☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
バーレスク
監督・脚本 スティーヴン・アンティン
製作総指揮 ステイシー・コルカー・クレイマー、リサ・シャピロ
音楽 クリストフ・ベック


【映画解説】 公式サイトはこちら⇒
世界的人気のアーティスト、クリスティーナ・アギレラが映画初出演で主演を務め
圧倒的なパフォーマンスとその実力を魅せつける、本物のエンターテイメントムービー


【映画レビュー】
ラスベガスやブロードウェイで
ショーを観たことがある人はわかると思うが
ショービジネスの世界では、アメリカの右に出る国は無い!
ミュージカル、バレエ、イリュージョンなど
一流といわれるエンターテイナーたちが
歌って、踊って、笑わせ、観客たちを心から満足させてくれる
『バーレスク』は、そんな本場アメリカのエンターテイメントを
たっぷりと堪能できる映画だ。

ステージで繰り広げられる
美女たちのセクシーなダンスと圧倒される歌声
厳しいアメリカのショービジネスの世界で頭角を現し
世界的な人気を誇る“クリスティナ・アギレラ”の歌は本物だ!
過去にも『シカゴ』『キャバレー』など
エンターテイメントの名作は数多くあったが
この手の映画を作らせたら、ハリウッドにはかなわない。

バーレスク2

バーレスク・クラブのステージを
縦横無尽に動き回るダンサーたちの迫力は
まるで実際にその店の客席に居るかのようで
これもデジタル映像とデジタル音響の恩恵か?

アギレラだけではない、往年のミュージカルスター
“シェール”の素晴らしい歌声も健在で
カラダの芯まで痺れさせる二人の歌唱力は
音楽好きにはたまらない!

ストーリーにも無理がなく
歌手になる夢を追い掛けている“アリ”の役も
その道で苦労してきたアギレラには
等身大で演じられたのでは?


暮れから新年に向けて、時間とお金のある人は
本場ニューヨークやハリウッドに行って
本物のショーを満喫してくればいいと思うが
そうでない人は
1800円で、しかも日本で
本場ハリウッドのショーを満喫できる
極上のエンターテイメントムービーだ!


※P.S
先日ケーブルTVでローリング・ストーンズの『シャイン・ア・ライト』をもう一度観ていたら
途中にでてきた白人の女性歌手が“クリスティーナ・アギレラ”だったと気づいた。
映画を観たときは、小さいのにものすごいパワーの声の持ち主だな!?
と驚いた記憶があったのだが
それがアギレラだったとは今まで気づきませんでした。
ミック・ジャガーとデュエットで1曲だけ歌ったのですが
あのミック・ジャガーが圧倒されるほどのパワーで
ミックも映画の中で「気に入った!」とべた褒めでした!
みなさんも機会があったら観てみてください。





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最新映画レビュー

トロン レガシー 映画レビュー

このスケール感とセンスがSBヤマトにも欲しかった!


泣ける度☆☆☆ オススメ度◎◎◎
トロン レガシー
監督 ジョセフ・コシンスキー/脚本 エディ・キッツィス、アダム・ホロウィッツ
音楽 ダフト・パンク


【映画解説】 公式サイトはこちら⇒
1982年に制作され話題になった『トロン』の続編
「コンピューターの中の世界が現実世界を侵食したら」という発想から作られた
“トロン”と呼ばれるコンピューターの世界へ導かれた若者が体験する
ゲームの世界に入り込んだような感覚を体感できるSFムービー大作


【映画レビュー】
28年前に制作された『トロン』の続編
前作も全編CGという映画始まって以来の快挙で話題になったが
あれから28年、IT技術もCGも進化した現在
3Dで更にパワーUPしたトロンワールドが展開される。

前作のデザインは『ブレード・ランナー』で世間を驚かせた
“シド・ミード”が担当したが
今回は“ベン・プロクター”を中心としたデザインチームが
各デザインを担当し、新たなトロンワールドを魅せてくれる。

まず独特の世界を醸しだす衣装だが
デザイナーは“クリスティーン・ビスリン・クラーク”
俳優の全身を3Dスキャンして、そのデータを元にZBrushで
コスチュームをデザインしていった
大変だったのはコスチュームの中に埋め込む発光体で
148回もトライ&エラーを繰り返したという。
ヘルメットも全部で60種類ものデザインを検証しているらしく
アーキテクチャ志向のジョセフ・コシンスキー監督の
デザインへのこだわりが感じられる。

そして前作でも話題になった“ライト・サイクル”(二輪型ビークル)
デザイン担当のダニエル・シモンが
「全てのアングルでカッコ良く見せることが、最大のチャレンジだった
なるべくオーガニックなシェイプにし、オリジナル版『トロン』で
シド・ミードが手掛けたデザインへのオマージュだが
さらに“アップ・グレード”したデザインを目指した」
と語っているように、ライトサイクルを始めとしたビーグル類も
この映画の世界観を決める重要なファクターになっている。

コシンスキー監督が
「いかにもCGという映画にはしたくなかった」と語るように
ナイトクラブのセットには、実際にプログラミングされて光る
巨大な強化LEDスクリーンがフロアに埋め込まれ、
ケヴィンの隠れ家には、ビクトリア調の透明なテーブルや
真っ白な暖炉が置かれるなど、魅惑的な異空間を作り上げている。

ストーリーはコンピュータの世界に閉じ込められた父を
20年経ち成長した息子の“サム”が
探し出し助けようとする、【父と子の物語】になっているが
コンピュータの中に入ったサムを待っているのは
なんと35歳の若い時のままの“ケビン”と
55歳の年老いた“ケビン”という二人の父なのだ!
ここにも『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』にて開発された
デジタル・ダブルの技術をさらに発展させた
最新のCG技術が使われていて
この映画の観どころの一つになっている。
(私的には歳とってからのジェフ・ブリッジスの方が好きですが)

この映画はストーリーよりも『アバター』のように
私たちがまだ観たことのない
新しい映像を楽しむ映画のひとつだと思う。
ただ、3D上映を一つの売りにしている割には
立体的に見えるシーンは少なく
字幕ばかりが浮いて見えていた。

少しでも鑑賞料金を取りたい関係者側の思いも判るが
ちょっと騙された感が否めない作品でもあったのが残念だ。





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最新映画レビュー

ロビン・フッド 映画レビュー

高倉健さんの言うとおり、これが映画だ!


泣ける度★★★☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
ロビン・フッド
監督 リドリー・スコット/脚本 ブライアン・ヘルゲランド
製作総指揮 チャールズ・J・D・シュリッセル、マイケル・コスティガン
ジム・ウィテカー、ライアン・カヴァナー
音楽 マルク・ストライテンフェルト


【映画解説】 公式サイトはこちら⇒
12世紀のイギリスを舞台にした、あの伝説の義賊“ロビン・フッド”誕生の物語を
『グラディエーター』のリドリー・スコット監督とラッセル・クロウの
黄金コンビが手掛けた歴史スペクタクル大作



【映画レビュー】
映画を観終わって、映画館を出てきた人たちの会話でよく聞くのが
「1800円の価値は無かったネ」とか
「DVDで十分だね」とかいう感想
その映画がどんなジャンルの映画だろうと
観た人の期待どおりか、期待以上の出来だった場合は
心から満足して「観てよかった!」と思う人がほとんどだろう
中には感動し興奮しながら
「3000円の価値はあったね!」とか言う人もいるくらいだ。

リドリー・スコット監督&ラッセル・クロウの黄金コンビ
『ロビン・フッド』もまさにそんな期待以上の
歴史スペクタクル大作映画だ!


理由その1.映画館ならではの大迫力!
『グラディエーター』のときも感じたが
どう見てもロケーション撮影としか思えない広大なシーンに
堅牢そうでリアルな古城がいくつも登場してくる
『ブレードランナー』のときの特撮とは思えない
大スケールの未来都市もみごとだったが
もともと美術大学を出て
BBCにセットデザイナーとして入社した経歴の持ち主なので
美術セットやCGに対する技術とこだわりは
ハンパじゃないことが本作でも改めて証明された。

理由その2.巧みな人間描写
美術セットのみごとさだけではない
この手の映画が見過ごしてしまいがちな
人間の心理描写もリドリー監督は実に上手い!
『ブレードランナー』でのレプリカントたちの
人間に対する恨みと故郷への思い。
『ワールド・オブ・ライズ』のベテランCIA局員と
それに雇われた元ジャーナリストとの心理的かけひき。
本作でも“マリアン”(ケイト・ブランシェット)と
“ロビン”(ラッセル・クロウ)の惹かれながらも
簡単には心を開かない微妙な心のかけひきや
“サー・ウォルター・ロクスリー”(マックス・フォン・シドー)への
恩義と、殺された悲しさ、無念さ、など
細やかな心理描写に、目頭を熱くさせられるシーンが少なくない。

理由その3.新しい視点
“ロビン・フッド”は、今までいく度となく語り継がれ、作られてきた
強気をくじき、弱きを助ける伝説の義賊だが
その“ロビン・フッド”がどのようにして誕生したのか?
という視点が、この映画をただの中世のヒーロー映画にしてない
おもしろさのひとつだ。

理由その4.比類なき映像センス
本篇の迫力ある映像や衣装にもセンスを感じるが
ラストのタイトルバックの実写を基にしたイラストにも
リドリー監督のセンスの良さが光っていて
エンドタイトルが終わるまで席を立たせない
最後までこだわった演出。

『ブレードランナー』のときも
カメラには映らない街角の新聞売りの新聞にも
未来の新聞記事を作らせたくらいだからネ・・・

と、観る人の期待を絶対に裏切らない出来の本作品
トレーラーのCMのスーパーにある
高倉健さんの「これが映画ですね!」の一言に
誰もが納得して、満足してしまうにちがいない。





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最新映画レビュー

レオニー 映画レビュー

普通の境遇からは天才芸術家は生まれない?



泣ける度★★★☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
レオニー
監督・脚本 松井久子/ 音楽 ヤン・A・P・カチュマレク


【映画解説】
世界的彫刻家イサム・ノグチを育て、自らも波乱の生涯を生き抜いた
アメリカ人女性レオニー・ギルモアを描いた伝記映画


【映画レビュー】
『レオニー』彫刻家、画家、インテリアデザイナー、
造園家・作庭家、舞台芸術家の肩書を持つ20世紀を代表する芸術家
“イサム・ノグチ”の母親“レオニー・ギルモア”の物語である。

作家で教師だった彼女は
若いころから人と同じであることを嫌い
変人扱いされても、頑として主張を譲らなかった
自立心旺盛な典型的アメリカ人女性だ。

1873年6月17日、ニューヨーク、マンハッタンの
イースト・ヴィレッジで生まれ
けっして裕福ではない労働階級の家で育った彼女は
名門ブリンマー女子大学を卒業し教鞭をとっていたが
編集者になりたいという夢を捨て切れずにいた。

ある日、「編集者求む」という新聞の三行広告を見て訪ねた先で
日本から来て英詩の勉強をしていた“ヨネ・ノグチ”野口米次郎と出会う。
彼の詩の才能を認めたレオニーは、彼に協力を求められ、
“ヨネ”と共同作業で詩や小説を発表し
野口米次郎は一躍、米英文壇で脚光を浴びることになる。
ヨネの書く詩への感動はいつしか恋愛感情になり、やがて二人は結ばれる・・・

だが日露戦争が始まり、反日感情が高まっていく米国に住みづらくなったヨネは
妊娠しているレオニーを置いて日本へ帰国してしまう・・・
悲嘆にくれるレオニーは母の勧めでカリフォルニアへと移り
男の子を出産する
ヨネへの未練を断ち切り、ひとりで子供を育てていく決心をしたレオニーだが
日本人への人種差別が激しくなる米国で子供の将来に不安を感じ
未練を断ち切ったはずのヨネの再三の誘いに応じて
止める母を振り切って、日本に行くことを決意する。

横浜港で3年ぶりにレオニーと再会したヨネは
始めて見る息子に“イサム”と名づける。
二人に住まいを用意し、英語を教えて暮らしていけるように
3人の生徒を用意してくれていたヨネに
レオニーはとても感謝し、慣れない日本の暮らしになんとか馴染もうと
懸命に日本文化を勉強していく
しかし、ヨネに正式な日本人の妻がいること知ったレオニーは
激怒してヨネが用意してくれた家を出る。
その後、小泉八雲の妻“セツ”と知り合い、彼女の協力を得て働きながら
なんとか子育てを頑張るレオニー
だがハーフのイサムは日本でも差別を受けているのか
学校へ行きたがらず、絵ばかりを書いている。
そんな息子のために家を建てることを決意するレオニーは
その家の設計をわずか10歳のイサムに任せる。
戸惑いながらも母のためになんとか設計し
腕のいい大工たちのおかげで立派に完成した家には
イサムが母のためにプレゼントした丸窓があった。
その窓を開けると、まるで絵画のように富士山が美しく見え
イサムの芸術的才能を確信したレオニーは
息子を芸術家として育てていこうと心に誓う・・・


と、粗筋だけでもこんなに長くなってしまうほど
レオニーの半生を映画は淡々と綴っていくので
イサム・ノグチにまったく興味がない人たちには
少し退屈に感じてしまうかの知れない?

ただ、世界的に有名な芸術家とその母の人生が
けっして平坦ではなかったこと
時代に翻弄されたとはいえ、ハーフゆえに受けてきた心ない差別
母の願いを受け、自ら居場所を求めて単身渡米した青少年時代
医学部で医者を目指していた彼の人生を
母の強い希望で再び芸術家への道へ変わらせたことなど
数々のすばらしい彼の作品が生れたその訳が
彼の幼少期から青年期への母との歩みの影響を
色濃く受けていたことなどが垣間見られ
イサム・ノグチのファンはもちろん
そうでない人達も涙してしまうに違いない。

映画の中のセリフにもあるように
芸術には国境も限界もない!ということが
習慣も価値観も違う異国で生活し
さまざまな壁にぶつかって
戸惑いながらも生き抜いてきた母子が
芸術家という道を選択した、ひとつの理由だろう。

映画の冒頭から時折インサートされる
石を刻み続ける彼のミノとハンマーの響きが
彼の人生のあらゆる思いを刻みつけているようで
観ている私たちの心に、ジワーッと効いてくる。

在米日系人がとても生きづらかったであろう米国で
大正から昭和へと二つの世界大戦の中を生き抜いてきた
ときには繊細にときには力強い
日本人の父とアメリカ人の母から受け継いだ血ならではのパワーが
イサム・ノグチの作品には漲っているのではないか?と
この映画を観て強く感じた。


血筋や才能だけではなく
偉大な芸術が生れる背景には
その芸術家が育った環境や経験してきた
辛さ、悲しさ、寂しさ、喜び、
そして、それらをすべて包み込んでくれるような
無償の愛情などが大きく影響するのだということ
を、知る意味でも
お勧めしたい作品だ・・・





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最新映画レビュー

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 映画レビュー

ユーモアがまったくないハリーは初めてだ・・・



泣ける度★☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎
ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1
監督 デヴィッド・イェーツ/脚本 スティーヴ・クローヴス/原作 J・K・ローリング
製作総指揮 ライオネル・ウィグラム/音楽 アレクサンドル・デスプラ


【映画解説】
J・K・ローリングの世界的ベストセラー、魔法使いファンタジー小説“最終章”の映画化
第7章となる本作は、前・後編の2部作となる。
宿敵ヴォルデモート卿の復活により世界が闇に包まれていくのを
17歳になったハリーが仲間たちと、それを阻止するべく勇敢に立ち向かう。


【映画レビュー】
もはや我家の年中行事のひとつになたと言っても過言ではない
『ハリー・ポッター』シリーズ
1作目の『ハリー・ポッターと賢者の石』から
家族4人でずっと欠かさず観てきた。

1作目の公開年から9年も経っているとは思えないほど
根強いファンが多いのも周知の通り
今年18歳になる長男が小学校1年の時から
次男はなんと3歳の時からずっと見続けてきただけに
いよいよシリーズ完結作となる『ハリー・ポッターと死の秘宝』
家族全員で楽しみにしていたのだが
完結編はPART1とPART2の2部作で
今回はその前篇にあたるPART1だけという
1回目では結果をおあずけにして次を観させるという
どこかのTV局が作る、お得意の商業主義的魂胆が見え隠れして
ちょっと引きそうになったが
我家の年中行事なので、気を取り直して劇場に駆け付けた。

ハリー・ポッターと死の秘宝2

前作にも感じたが
まわりの魔法使いの先生達はあまり変わった印象が無いのだが
主人公の3人は一番の成長期ということもあって
ずいぶんと大人になってしまった感が残念だが
(最初は3人ともかわいかったからなぁ~!)
自分の息子ももはや私の身長を越えるほど
成長しているのだから仕方がない。

今回のハリーは監督も自ら語っているように
PART1はひたすら魔法のダークな部分を描いていて
PART2はファンタジーに仕上げていると言うだけあって
いつものブリティッシュ・ジョークが殆どなく
ハリーの仲間の魔法使い達も次々と殺されていく。

しかも今回は宿敵ボルデモード側の魔法使い達がめっぽう強い!
ハリーたちはひたすら身を隠し逃げ惑うばかり?
その途中でハリーとロンは仲間割れしてしまい離れ離れに・・・
しかも大切な3つの秘宝のうちの一つである最強の杖を
ボルデモードが先に手に入れてしまう。
さてハリーたちは果してボルデモード勝てるのだろうか???
というところで結果は次回におあずけ・・・

観終わって思ったのだが、1作目からずーと観てきた
私たち家族でさえも、話のつながりがよく解らない
事前に原作本を読んでいる長男だけは
話の結末も含めて理解していたようだが
原作を読んでいなく、本作を始めて観た人には
さっぱり解らないのではないか?
せめて『エクリプス/トワイライトサーガ』のように
前回までのあらすじをダイジェスト版で
説明してくれてもよかったのでは?
特にハリーが剣を見つけ氷の湖に入って出られなくなるときに
ロンが現れるシーンは
原作本ではもっと感動的なシーンらしい・・・

それと当初3D上映だったのに急遽2D上映になってしまったことも
ハリポタファンには納得いかないようだが
我家は3Dでの字幕の読みづらさは『アバター』で懲りたので
初めから2Dで観るつもりだったから別にいいのだが・・・
3D上映は料金が高いのが原因だとか?

まあ、それでもハーマイオニーをめぐる
ハリーに対するロンの嫉妬など
思春期から大人になりかけていく主人公たちの成長ぶりが
我家の息子たちと重なって
PART2も必ず家族4人で観なければ
と帰りの電車で硬く心に誓ったのでした・・・(笑)





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最新映画レビュー

エクリプス/トワイライト・サーガ 映画レビュー

人間だったらドロドロの昼メロなんじゃネー?


泣ける度☆☆☆ オススメ度◎◎
エクリプス
監督デヴィッド・スレイド/脚本メリッサ・ローゼンバーグ/原作ステファニー・メイヤー
製作総指揮マーティ・ボーウェン、グレッグ・ムーラディアン、マーク・モーガン、
ガイ・オゼアリー/音楽ハワード・ショア


【映画解説】
人間とバンパイアの禁断の恋を描きヒットした『トワイライト』シリーズ第3弾
ヒロイン“ベラ”を守るため、一時的に手を組むバンパイアとオオカミ族のイケメンの
二人のヒーローの恋の行方は???


【映画レビュー】
仕事の後、時間があったので、その後どうなったのかが知りたくて
『エクリプス/トワイライト・サーガ』を観てきた。

第一印象は“ベラ・スワン”の煮え切らない態度に
「どっちの男にするのかハッキリしろっー!」と
キレかかってしまうほど二股思わせぶり女の話になっていた(怒)
これが民放の午後1時くらいの昼メロだったら
「許せん!この二股女!!」という非難轟々の的になりかねない
ヒロインの“ベラ”だが
好きになった二人の男が、普通の人間じゃあないから
成立する映画なのだ。(笑)

始めに好きになった“エドワード・カレン”は
人間との共存を望み人間を襲わない≪草食系バンパイヤ≫
一方エドワードと会えない寂しさを慰めてくれたことから
好きになってしまった“ジェイコブ・ブラック”は
その素性を隠し一族だけでひっそりと暮らす≪人狼族≫
しかも、ベラはバンパイヤ達を狂わせる≪独自の血≫を持っている
数少ない人間の女の子。
とくりゃ、肉食系バンパイヤたちの垂涎の的になることは必至
しかも、彼女が好きになったエドワードと一緒になるには
彼女もバンパイヤにならなければならない。
そうなると彼女が求める一番の対象がエドワードではなく
“人間の血”になってしまう可能性が高い
でも、人狼のジェイコブと一緒になれば
彼女は人間のままでいられる、という
彼女にとっては人生を掛けた一大決心のしどころなのだ!
しかも、今回は肉食系バンパイヤ達の魔の手が
すぐそこまで迫っている
エドワードとジェイコブは彼女を取り合っている場合じゃない
とにかく、肉食系バンパイヤ達から彼女を守らなくては
彼女を自分のモノにすることすらできないのだ!

という、人間の設定じゃないからこそ成り立つ
超三角関係の青春恋愛映画『エクリプス/トワイライトサーガ』
主役の3人以外にも多くの美女やイケメンが出演していることも楽しみ方の一つ
(私は個人的に“ロザリー・ヘイル”役のニッキー・リードがタイプです)

一つ感心したのは、今までの2話を観ていなかった人たちのために
冒頭に今までの内容を3分にまとめたダイジェスト解説版があり
しかも解りやすくするために(時間節約かも?)
親切に吹替えで説明してくれている。

『ハリー・ポッターと死の秘宝PART1』にも
こういう親切さが欲しかったですなー!
(1話からずっと観ている私にも解り辛かったヨ)

でも意外と“トワイライト”ファンはいるようで
平日の16:00くらいの回だったけど
気づいてみると、まわりは高校生のカップルだらけでした・・・





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最新映画レビュー

ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ 映画レビュー

悲しみを知らなければ本当の愛は唄えない



泣ける度★★★☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
ノーウェアボーイ
監督サム・テイラー=ウッド/脚本マット・グリーンハルシュ/原作ジュリア・ベアード
製作総指揮マーク・ウーリー、テッサ・ロス、クリストファー・モル、
ジョン・ダイアモンド、ティム・ハスラム
音楽ウィル・グレゴリー、アリソン・ゴールドフラップ


【映画解説】
1950年代のリバプールを舞台にザ・ビートルズに入る前のジョン・レノンを描く
厳格な伯母と奔放な実母との間で思い悩み、やがて音楽的才能を開花させていく
青春伝記ムービー


【映画レビュー】
20世紀が生んだ不世出のロックバンド “ザ・ビートルズ”
その数々の名曲のほとんどが
ジョン・レノンとポール・マッカートニーによるものなのは周知の知るところだ。

彼らの作る曲には“愛”を唄ったものが多いが
この映画を観た人にはその訳がわかるだろう
『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』
ビートルズを作る前のジョン・レノンの青春時代を描いた伝記映画だ!
ビートルズ解散後ソロになってもジョン・レノンが
ずっと“愛”を歌い続けたその理由が、本作には散りばめられている。


ジョンとポールのふたりの間に共通していたもの
それは両親、特に母に対する深い“愛”だろう
本作を観て初めて知ったのだが
二人とも早くに母を亡くしているのだ。

ジョンは本作で解るようにポール達とバンドを組んだ後の
17歳で母を亡くしているが
ポールはジョンに出会う以前の14歳の時、すでに乳癌で母を亡くしている。
“レノン&マッカートニ―”二人の作る歌に“愛”を唄ったものが多いのは
共通の哀しみをお互いに理解し合える二人の思いが自然と歌に表れたからではないか?
そして二人が生涯、追い求めていたものも“愛”だったのではないだろうか?

それは、二人が選んだパートナーに対する深い愛情表現にも顕著に表れている。
ジョンは7つ年上のヨーコに、ポールはひとつ年上のリンダに
妻であると同時に母としての“愛”を求めていたのではないか?


幼いころから両親の離婚により伯母の“ミミ”夫妻の下で育てられたジョン
音楽と言えばクラシックしか聴かず、躾に厳しい厳格な養母の“ミミ”と
ダンスやロックンロールが好きで自由奔放な性格の実母“ジュリア”
16歳の時、やさしかった伯父の突然の死で
葬儀に参列した“ジュリア”と11年ぶりに再会するジョン。

それまで気にもしていなかった実の母の存在が急に気になり始め
多感期のジョンはミミに内緒でジュリアの家を尋ねる。
姉のミミとの約束で、会いたくても会えずにいたジョンの突然の訪問を
心から喜ぶジュリアは、11年分の愛情を取り戻すかのように注ぎ込む。
そして生来陽気な性格のジュリアは生真面目なジョンに
ダンスやバンジョーの弾き方を教え
クラシックだけではない音楽の楽しさを教える。

ジュリアの影響でそれまで模範生徒だったジョンは
酒やタバコを覚え、髪をリーゼントにし
エルヴィス・プレスリー、チャック・ベリー、バディ・ホリーといった
アメリカのロックンロールに夢中になっていき
1957年3月、仲間とビートルズの前身になるスキッフルバンド
「クオリーメン」を結成する。
その年の7月6日にウールトンのセント・ピーターズ教会で行なった
クオリーメンのコンサートで友人の“アイヴァン・ボーン”の紹介により
生涯のゴールデンコンビとなるポール・マッカートニーと出会う。
その翌年バンドメンバーになったポールの紹介でジョージ・ハリスンが加入し
クオリーメンの人気は一気に高まっていく。
しかし、その年の7月15日、実母ジュリアが
非番の警察官が運転する車にはねられ亡くなってしまう。
ジュリアの死は、ジョンのその後の人生に大きな影響を与え
すでに母親を乳癌で亡くしていたポールとの友情を固める要因にもなったという。



幼いころから他の家とは違う育ての母との生活
多感期に再会した実母のやさしさに触れ
なぜ自分はこの母と暮らせなかったのか?
その二人の母の相反する“愛”に悩み苦しんだ末に
真実を知ろうともがき葛藤するジョン。
そして、その原因のすべてを知った時
ジョンを救ったのも、やはり二人の母の深い愛情だった。

ジョンの歌うすべての唄は、そんな二人の母の愛に応える
永遠のラブソングなのだ・・・


10代に実の母を失うという同じ悲しみを経験しているジョンとポール
オノ・ヨーコが原因で不仲になったと言われているポールとの関係も
二人は晩年、修復をしている。
「ポールの悪口を言っていいのは俺だけだ。他の奴が言うのは許さない」と
ハリー・ニルソンや秘書・メイ・パンにでさえ、
ポール・マッカートニーの悪口を言うことは許さなかったというジョン
またジョンは
「自分は人生のうちで2回すばらしい選択をした。ひとつはポール、もうひとつはヨーコだ」
とも言っているジョン

“レノン&マッカートニー”の名曲の数々が多くの人を魅了したのは
そんな、二人でなければ解らない深い悲しみから生まれた“愛”を奏でる メロディと詩だからなのだろう・・・


もし実母“ジュリア”がジョンにバンジョーを教えていなかったら
バンドのコンサートでポール・マッカートニーと出会わなかったら
ジョンの心の叫びを唄にしていなかったら
あの“THE BEATLES”は生れていなかっただろう・・・
ジョンがジュリアの音楽的な才能を引き継いでいたのは
本作を観れば誰もがうなづける。

ビートルズ世代はもちろん、そうでない世代でも
“THE BEATLES”の音楽が好きな人には
いや、好きではない人にもぜひ観て欲しい
真実の“愛”をテーマにした青春ムービーの傑作だ!



余談だが、私が大学2~3年の1978年ころ
美術学科の夏季研修で軽井沢にいったとき
旧軽井沢の道でジョンとヨーコにばったりと出会っている。

そのときはビートルズの熱烈なファンでもなかったし
まさか、その何年後かに射殺されるとも思っていなかったので
別段、サインも握手も写真も撮らずに「あっ、ジョン・レノンだ」と
ただ、眺めているだけだったが
今にして思えば、もったいない事をしたと
後悔している今日この頃だ・・・





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最新映画レビュー

ナイト&デイ 映画レビュー

あなたも“転がる石”に巻き込まれてみる?



泣ける度☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎
ナイト&デイ
監督 ジェームズ・マンゴールド/脚本 パトリック・オニール
製作総指揮 アーノン・ミルチャン 、E・ベネット・ウォルシュ
音楽 ジョン・パウエル



【映画解説】
ミステリアスな男と偶然出会った平凡な女性が、その男がスパイだったために
次々と大騒動に巻き込まれるという、大迫力ラブコメ・アクション・ムービー



【映画レビュー】
人生、何をやってもうまくいかない時というのがある
自分ではそんなつもりはなくても
何かをきっかけに、次から次へと
どんどん悪い方へ転がってしまう。

この『ナイト&デイ』の主人公、ジューン(キャメロン・ディアス)も
そんな、ついていない女性のひとり?

ある日を境にして彼女のまわりに次々と起こる
予想だにしなかったハプニングに巻き込まれていく
典型的なローリングストーン的スパイアクションムービーだ

お相手の得体の知れないスパイ、ロイ・ミラーは
もはやアクション俳優といっても過言ではない、あのトムクルーズ
トム&キャメロンの2大スター共演作とくれば
どうせ美男美女のお決まりのアクション+ラブストーリーでしょ
と食わず嫌いの御方も多いと思うが
ジェームズ・マンゴールド監督にかかると
そのお決まりがとんでもなく面白くなる

『ソルト』の時も感じたのだけれど
日本に住んでいると戦争とかスパイとかは
対岸の火事で全く実感が湧かないのだが
邦画ではウソ臭く感じる絶対にあり得ないお話しも
洋画で見ると、アメリカやヨーロッパでは
実際に裏社会でこんなことがあるのかも知れないなぁ?と
思えてくるから不思議です
拳銃も持てるしね・・・

まあさすがに真っ昼間の公衆の面前で
ドンパチが始まって
何人もの人が撃ち殺されたりはしないのだろうが
たまにニュースで自爆テロなどのシーンを見ると
あながちあり得ない話じゃないのかも?


まあ、スパイ映画には必ずある
カーアクションや派手なスタントも盛りだくさんで
気持ちいいくらい人も撃たれて死にます(笑)

キャメロンも『チャーリーズ・エンジェル』以降
アクション女優化しているので(笑)
なかなかスタントも様になっています。
お約束のフェロモンンもしっかり出してますよ(笑)


なんか、ムシャクシャしてたり
落ち込んでたりしたときは
こういう映画を観ると何故かスキッとしたりして
観終わった後に、いつの間にか
自分も“転がる石”に巻き込まれてしまったんだなぁと
改めてエンターテインメントの力に
笑いながら恐れ入ってしまうのでした・・・





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最新映画レビュー

小さな命が呼ぶとき 映画レビュー

虚仮の一念岩をも通す



泣ける度★☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎
小さな命が呼ぶとき
監督 トム・ヴォーン/脚本 ロバート・ネルソン・ジェイコブス
原作 ジータ・アナンド/製作総指揮 ハリソン・フォード 、ナン・モラレス
音楽 アンドレア・グエラ



【映画解説】
アメリカであった実話を基に難病に侵されたわが子を救う治療薬の開発のために、
製薬会社まで設立した父親の奔走と親の覚悟を映し出す感動のヒューマン・ビジネス・ドラマ



【映画レビュー】
この映画は子供の命を題材にした、
お涙頂戴のヒューマンドラマではない
原題の“Extraordinary Measures”が示す通り
目的達成のためなら手段を選ばず
どんな手を使ってでも成功させる
ビジネスサクセスストーリーのお手本を描いた映画だ!

この奇跡とも言うべき感動の物語は
ストーンヒル博士役で出演している
“ハリソン・フォード”が実話である原作に惚れ込み
自ら製作総指揮を買って出たとか?

物語は平均寿命9年という難病のポンペ病の子供を持つ両親が
現代医学では治す薬が無いと医者に宣告され
絶望感に苛まれ
9歳の娘の残り少ない命をじっと見守り続ける
とまあ、よくある、お涙頂戴のヒューマンドラマなら
こういう筋書きになりがちだが
この映画の父親“ジョン・クラウリー”(ブレンダン・フレイザー)は違った!

ネットで自らポンペ病の情報を調べ上げ
いちばん進んだ研究結果を残している医学博士
ロバート・ストーンヒル博士に会いに行き
その日のうちに、ポンペ病の治療薬を開発してもらうよう説得し
50万ドルもの資金提供を約束してくる。

あまりにも簡単に資金提供を了解したジョンに疑問を持った博士は
逆にジョンの経歴を調べあげ
今のジョンに新薬開発の為の資金を集めるのは無理だと思い
今、自分が勤めている大学病院の研究室でではなく
一緒にベンチャー企業を立ち上げ
自分の過去の実績を評価する新薬投資会社から資金援助させて
新薬開発に取り組まないかと持ちかける。

一流企業で将来を約束されていたポジションにいたジョンは
愛するわが子の為に、それまでのキャリアを捨てて
バイオ・テクノロジーのベンチャー企業を博士と一緒に起し
自力でポンペ病治療薬を開発するという
“Extraordinary Measures”(驚くべき手段)に打って出る。


新薬開発には、とてつもない時間と金がかかるのは
世間の知るところだが
この映画のジョンの新薬開発のための資金集めのやり方が凄い!

欧米の投資家たちは可能性のない投資は絶対にしない
特にアングロサクソン系の人たちの金銭感覚は
例えば1万円を貸して欲しいと言うと
OKと言って8000円貸してくれる
残りの2000円は利子として最初に引いてしまうほど
厳しいらしい
だから「子供が難病で死にそうなので」などという理由で
資金集めができるほど甘くはなく
投資家たちが情にほだされるようなことは一切無い

本作でも次から次へと必要になる、開発費の資金不足を補うために
あらゆる手段で投資家たちを説得し、資金調達してゆく
ジョンのビジネスの手腕は実に見事で
会社とは、こうやって大きくしてゆくのか!という
いいお勉強になる

ジョンの凄さはそれだけではない
頑固で人とのコミュニケーションが取れない
ストーンヒル博士の微妙な手綱さばきや
彼に反発する周りのチームとの調整
利潤追求型の会社を説得するために
あらゆる手段を講じるなど
“娘の命を救いたい”という目的達成のためならば
どんなに困難な障壁も乗り越えてゆく様は
ビジネス版インディ・ジョーンズとでも言うべきか?
(ハリソン・フォードじゃないですよ)


病気の弟や妹たちのために
愛用のスケボーを売って新薬開発の資金に使ってくれと
父に差し出す兄のシーンなど
途中、何度かウルッとくる場面もあるが
それよりも、目的達成のために突き進む
ジョンの不屈のビジネス魂に圧倒され
涙も途中でひっこんでしまった。


子供たちの命を助けたい!という
他には変えられないことだからこそ
父として信念を貫けたのだろうが
人は「必ず目的を達成して見せる!」という
不屈の精神で事に当れば
不可能を可能に変える神がかり的なパワーを
秘めているんだと、改めて思い知らされた
正に「虚仮の一念岩をも通す」奇跡のお話しが
実話の映画化だということに
さらに驚かされ、考えさせられた

あとは、研究開発のときは周りの迷惑を気にせず
好きなロックを大音量で流す
頑固で変わりモノのストーンヒル博士を好演した
ハリソン・フォードの頑固爺ぶりが
初老の域に達した彼の感じと
とっても合っていて可笑しかったです(笑)





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最新映画レビュー

ベスト・キッド 映画レビュー

同じ土俵で戦う事のたいせつさ



泣ける度★★★☆☆ オススメ度◎◎◎◎
ベスト・キッド
監督 ハラルド・ズワルト/脚本 クリストファー・マーフィー
製作総指揮 ダニー・ウルフ 、スーザン・イーキンス 、ハン・サンピン
音楽 ジェームズ・ホーナー



【映画解説】
1985年公開の名作『ベスト・キッド』を『ピンクパンサー2』のハラルド・ズワルト監督が
ウィル・スミスの実子ジェイデン・スミスとジャッキー・チェンという師弟コンビでリメイクした
伝説のカンフーヒューマンストーリームービー



【映画レビュー】
『魔法使いの弟子』と同じく
ハリウッドメソッドの成功したカンフー版の典型が
この『ベスト・キッド』だ。

その典型的な構成とは?

1.(ハリウッド映画の主人公は少しだけ問題を抱えている
主人公のドレ・パーカー(ジェイデン・スミス)は
父を亡くし母と二人アメリカ・デトロイトの母子家庭で暮らしている
母は働いている自動車工場の業務命令で
アメリカから中国の北京に転勤を命じられる
ドレも仕方なく仲の良かった友達に別れを告げ
住み慣れた故郷を離れ母と共に北京に引っ越していく。
2.(そんな主人公に普段と違う何かが起こる)
北京に越して来たドレは早速、同じアパートに住むアメリカ人に
公園で一緒に遊ばないかと誘われる
その公園でバイオリンの練習をしている少女メイ(ハン・ウェンウェン)に出会い
一目惚れしたドレは、思い切って声をかけ仲良くなりかけたとき
それを阻止するかのようにチョン(ワン・ツェンウェイ)が現れ
言い争いになってカンフーでのされてしまう。
翌日、学校に行くと、なんとメイもチェンも同じ学校に通う生徒で
やはりメイが好きなチョンが事あるごとにドレに乱暴してくる。
何とか見返してやりたいと思っていたドレが
ある日街でカンフー道場を見つけ
自分も強くなりたくて見学に行くと
なんとその道場の上級クラスの生徒がチョンだった。
ある日、学校でチョンとその仲間たちに乱暴された仕返しに
帰り道にチョン達に汚水を浴びせて逃げるドレだが
自分のアパートの裏でついに囲まれてしまい
集団で殴る蹴るの暴行を受けてしまう。
そこへ、アパートの管理人をしているハンが助けに入り
相手を一発も殴らずに全員を倒してしまう。
ハンがカンフーの達人だったと知るドレは
カンフーを教えてくれるように頼むが
ハンはなかなかクビを縦に振らない。
だがチョン達のカンフー道場の話をドレから聞き
彼らの師匠の教え方に疑問を感じたハンは
ドレと一緒にカンフー道場に出向くが
倒れた相手にとどめを刺さない弟子を殴る師匠を見て愕然とする。
逆にチョン達の師匠に戦いを挑まれ
仕方なくカンフー大会にドレが出場しチョンと決着をつける羽目になってしまう。
3.(主人公の心の葛藤の始まり)
本当のカンフーを教えてやると言うハン師匠の下
厳しいカンフーの特訓が始まるが
ハン師匠からの指示は、来る日も来る日も
自分の上着を脱いで杭に掛け、それをまた着る動作の繰り返しで
一向にカンフーの技は教えてくれない。
それでも我慢して、それを1000回も繰り返してきたドレだが
ついに我慢しきれなくなって、ハンにもう辞めると告げる。
そのときハンがいきなり攻撃を仕掛けてくるが
ハンが指示する通りに上着を掛ける動作と
脱ぐ動作、床から拾う動作で
ハンの攻撃をすべてかわすことができる自分に驚く
ハンが教えていた上着を掛けたり着たりする動作は
すべてカンフーの基本技だったのだ。
4.(主人公は悩み抜いた末、その壁を乗り越えていく)
それからドレは毎日腕立て伏せや腹筋
何百という階段のある山に登ったりと
更に厳しいカンフーの訓練に耐え抜き
ついに、チョンと対決するカンフー大会に臨む日がくる
はたして、その結末は・・・

と、説明上、仕方なくネタばれもしましたが
これが『ベスト・キッド』における
ヒットの極意のハリウッドメソッドです。

ここで大切なことは
ドレがチョンにやられたときに
ナイフやけん銃などの武器を使わずに
チョンと同じカンフーで勝負するところ
同じ土俵で相手を負かさなければ
本当に勝ったことにはならないということを
この映画は暗に語っています。


部活で人間関係がうまくいっていない中学生の次男が
観たいというので一緒に観てきましたが
観ている人を勇気づけてくれる
なかなかの感動ストーリーに
息子は何か感じてくれたのでしょうか?


歳を取ったジャッキーはなかなか渋くて
いい役者になったなぁ・・・と感じましたが
カンフーの腕は相変わらずで
キレのいいカンフーアクションを見せてくれます。


この映画に限らず
過去のハリウッド映画をこのメソッドに当て嵌めて
改めて観てみると、あら不思議、
殆どのハリウッド映画が当て嵌まるじゃア~リマせんか???

皆さんも、これからハリウッド映画をご覧になるとき
このメソッドを思い出して観ると
また違った面白さを発見できるかもしれませんよ・・・





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最新映画レビュー

魔法使いの弟子 映画レビュー

ハリウッドメソッドがハマった魔法使い版サクセス物語


泣ける度☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎
魔法使いの弟子
監督 ジョン・タートルトーブ/脚本 ダグ・ミロ 、カルロ・バーナード 、マット・ロペス
製作総指揮トッド・ガーナー 、ニコラス・ケイジ 、マイク・ステンソン 、チャド・オマン
ノーマン・ゴライトリー 、バリー・ウォルドマン/音楽 トレヴァー・ラビン



【映画解説】
アーサー王伝説に登場するマーリンとモルガナ・ル・フェイの設定を大胆にアレンジ
現代のニューヨークを舞台に、800年にわたり繰り広げられてきた魔法大戦争に勝つため
伝説の魔法使いマーリンの後継者に選ばれた気弱な物理オタク青年の成長を描くファンタジームービー。



【映画レビュー】
『ベスト・キッド』『魔法使いの弟子』と
続けてハリウッド映画を観たが
どちらもハリウッドメソッドが見事にハマった
ヒット性を感じさせる内容の映画だった。


映画の都ハリウッドの制作会社には
1日に何百もの映画の原案が送られてくるらしい
その原案をハリウッドメソッドというやつに乗っ取りチェックしていき
その型にハマらないものは
すべて、その時点でゴミ箱行きになるそうな・・・

映画を完全にエンタテインメントビジネスとして培ってきた
ハリウッドの歴史がそうさせたのか
早くからマーケティングが確立されていたアメリカらしく
過去のハリウッド映画のヒットの法則というものを分析し
それに乗っ取った方式でチェックされて
合格したモノだけが映画として制作され
私たちの目に触れるのだという


この『魔法使いの弟子』も正にそんな構成で
1.主人公には非の打ちどころのない完璧な人間は使わない
(ハリウッド映画の主人公はいつも何かちょっとした問題を抱えている?)
2.そんな主人公に普段とは違う何かが起こる(乗り越えなければならない壁)
3.そこで主人公の心の葛藤が始まる(人は悩んで成長する?)
4.だが主人公は悩み抜いた末、頑張って、努力して
 何とかその壁を乗り越え最後は問題をを解決してゆく・・・

とまあこんな感じのストーリーメソッドがあるわけで
その魔法版が『魔法使いの弟子』で
カンフー版が『ベスト・キッド』なのです。

噂によるとこの映画はニコラスケイジが自分の息子たちの為に
高校の同級生のジョン・タートルトーブ監督に話を持ちかけ
実現したファミリー映画なんだとか・・・

でも、以前に書いたと思うけど
ディズニー映画の中では
『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』と同じ
ジェリー・ブラッカイマーがプロデュースしているのに
少しだけ心に残る共感できる部分もあって
それはやはり主演のデイヴ(ジェイ・バルシェル)の
ダメ男君ぶりによるところなのでしょうか?


日本で子供たちに絶大なる人気の『NARUTO-ナルト- 疾風伝』も
主人公のナルトは、けして優等生ではなく落ちこぼれ忍者で
その落ちこぼれぶりに子供たちは自分を重ねて
その奮闘努力に共感し、勇気づけられ、応援したくなるから
あれだけの大ヒットを成し遂げたのだろう・・・
それってやっぱりハリウッドメソッドか?


魔法を使って戦うシーンは、なかなかの迫力で
ハリウッド特撮技術の真骨頂という感じだが
いい味出してた敵役の魔法使い
マクシム・ホルヴァート(アルフレッド・モリナ)は
『プリンス・・・』にもシーク・アマール役で出ていた
ジェリー・ブラッカイマーのお気に入りなのでは?

特に泣ける映画ではなかったのですが
ラストのヴェロニカ(モニカ・ベルッチ)を救うため
バルサザール(ニコラスケイジ)が
モルガナを自分の中に封じ込め命を落とすシーンで
何故か隣にいた若いカップルの彼女が泣いていて
人の涙腺の境界はそれぞれなんだなぁ・・・
と思いました。


よく考えると、なんで魔法が使えるのに“カーチェイスが必要なの?”とか
中華街の人たちは“本物のドラゴンを見慣れてるの?”とか
???な部分は多々あったりしますが
往年のディズニーアニメの名シーンの
箒が魔法で掃除してくれたりする実写版があったりと
なかなか楽しめる
“ハリーポッター”とはまた一味ちがった
アメリカ版魔法使いのファミリー映画です。





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ソルト 映画レビュー

チョー痛い、“女スパイ”アクションムービー


泣ける度☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
ソルト
監督 フィリップ・ノイス/脚本 カート・ウィマー/音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード
製作総指揮 リック・キドニー 、マーク・ヴァーラディアン 、ライアン・カヴァナー


【映画解説】
二重スパイの容疑をかけられたCIAエージェントをアンジェリーナ・ジョリーが熱演する
超ド級、スパイアクション・サスペンスムービー



【映画レビュー】
のっけから、あ痛たたたたたっ・・・が続く
超ド級アクションにハラハラドキドキのしっぱなし
M系の人にはゾクゾクする、キモチイイ~!!映画かも?

何故か?
それは、主役の“ソルト”(アンジェリー・ナジョリー)が
女性だから???

もともとは、トム・クルーズのために書かれた脚本を
トムが降板してアンジーが代役を務めたらしい
そういう視点で見ると
もしトム・クルーズがソルトを演じていたら
一連のアクションは、まあこんなものか・・・
で終わっていたかも?
男用のアクションを女が演じることで
「凄い」が「スッゲー!!!」になってしまうから不思議だ

コロンビアピクチャーズにしてみれば
まさに瓢箪から駒!
トムさん、降りてくれて、ありがとう!である

女とはいえ、派手なアクションは男顔負け
さすが、肉食ってるだけあるなぁ・・・、と感じる
“狩猟民族の女”の超過激アクションです
(ほんとガッチガチです w)


おりしもロシアのスパイが米国で捕まったというニュースが
1か月ほど前に話題になったばかり
これも、映画のプロモーションか?と
思ってしまうほどグッドタイミングなニュースだった
(あの国だったらやりかねないですよ・・・)

スパイといえば、捕まったら即、拷問と、誰もが思うところ
本作も定石どおり、北朝鮮に捕まったソルトの拷問シーンから始まる
そのまま嬲り殺しにされるか?と思いきや
人質交換というカタチで、なぜか九死に一生を得る
(でなきゃ映画がここで終わってしまいますよね w)
そんなソルトを救ったのは米国政府ではなく
昆虫学者で後の夫(アウグスト・ディール)が奔走し
米政府に働きかけ
世論を敵に回したくない米政府が動いたから

米政府の諜報機関(CIA)の女スパイと昆虫学者
この二人の関係が物語の終盤で、重要になってくる
アンジーが彼を見つめる眼差しが
物語のカギを握る重要な演技なのです


『トゥームレイダー』『ウォンテッド』と過去にも
ド派手なアクションシーンをスタントなしで
自ら演じてきたアンジーだが
今回のアクションは、更に凄い!しかも痛い!

『インセプション』で夢の中の夢、そのまた夢、夢、夢を見せられて
頭がこんがらがったばかりだが
スパイも二重、三重と重なってくると
もう何が何だが判らなくなってくる
そこがこの映画のおもしろさなんだけどねぇ

それにしても、この映画の中のロシアのスパイは皆、とても優秀で
10年以上もアメリカに潜伏し
しかも、政府の重要なポストにまで入り込んでいるのを見ると
アメリカ政府って、ダメダメじゃん(笑)
と思ってしまうのは私だけでしょうか?
それとも、こんな描き方を許すほど
アメリカという国はロシアを認めていたってこと?


この終わり方からすると『トゥームレイダー』のように
2、3と続きそうですが

兎にも角にも、連日、不愉快な暑さが続く中
スカッとしたい人には、打ってつけの
お勧めスパイアクション映画です!





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インセプション 映画レビュー

あなたは夢と現実の境界がハッキリ判りますか?


泣ける度☆☆☆☆☆ オススメ度◎◎◎◎◎
インセプション
監督・脚本 クリストファー・ノーラン/音楽 ハンス・ジマー
製作総指揮 クリス・ブリガム 、トーマス・タル


【映画解説】
他人の夢の中に侵入しアイデアを盗むという高度な技術を持つ企業スパイが、最後の危険なミッションに臨む
『ダークナイト』クリストファー・ノーラン監督がオリジナル脚本で観る者を圧倒する
想像を超えた次世代アクション・エンターテインメント


【映画レビュー】
話題のクリストファー・ノーラン監督作品『インセプション
第一印象は『マトリックス』を始めて観たときのような感覚
凄い!けど、難しい!けど、おもしろい!


元来“夢”とは眠りの浅いときに見るモノと言われているが
この“インセプション”では、夢の中で更に夢を見る
というか、夢を見させる
その夢の中で更に夢を見させるという具合に
夢が何層にも重なって
深く、深く、潜在意識の中にまで入っていく
夢を見させられている方は、今いる場所が
夢なのか?現実なのか?はたまた夢の中の夢なのか?区別がつかなくなる
観ているほうも、そんなノーランマジックにどんどん引き込まれていき
何が何だか解らなくなってくる

これはもう深層心理学の“ユング”や“フロイト”の世界に近い話で
真剣に観ていないと、理解できない部分も多々あるが
映画そのものは、そんな理屈を抜きに、とにかくおもしろい!


その夢の中で、潜在意識に架空の記憶の“植え付け”(INCEPTION)をして
夢と現実を判らなくさせ、重要な〈アイデア〉を盗みだす。
そのスペシャリストが “コブ”(レオナルド・ディカプリオ)だ
そのコブに重要な仕事を依頼する“サイトー”役に(渡辺 兼
コブの相棒“アーサー”役に『500日のサマー』の(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)
コブの妻“モル”役に『パブリック・エネミーズ』の(マリオン・コティヤール)
コブが夢の設計を依頼する建築学科の学生“アリアドネ”役に
『ローラーガールズ・ダイアリー』の(エレン・ペイジ)
その他(マイケル・ケイン)(キリアン・マーフィ)(トム・べレンジャー)などの
豪華俳優陣が脇を固める

特に『ダークナイト』に引き続き
ノーラン監督作品に出演している渡辺 兼の“サイトー”は
ディカプリオと同じくらい重要な役で
押しも押されもしない国際俳優の座を獲得したと
感じさせてくれる


撮影はノーラン監督のこだわりで、極力CGIを使わず
大掛かりなセットをカメラと共に360度回転させて
夢の中の浮遊感や無重力状態を、リアルに再現させている

ロケ地も4大陸6カ国に及び
夢の中で次々と変わる世界の、様々な季節感のリアルさを強調
ノーラン監督のこだわりは“夢”と“現実”の境界線を
観ている私たちにも判らなくさせる、超リアル感だったのではないか

その効果は本作のあらゆる場面で、見事に実証されている
特にパリの街角のオープンカフェで
コブとアリアドネだけ何の影響も受けずに
辺りのモノが吹き飛ぶシーンは
爆薬使用の許可が下りないパリ市内で
高圧窒素を使用した見事なエフェクトで
夢の世界を表現している

音楽も私の大好きな“ハンス・ジマー”が
夢の世界のあやふやさを見事にバックアップしている
音階に仕掛けがしてあり、ある音階を越えると
ピアフの音楽は聞こえるそうな・・・
そんなとこにもノーラン監督のこだわりを感じる


本作で私が面白いと感じたシーンは
コブがアリアドネの夢の設計力を
2分間で迷路を作らせてテストするシーン
昔、まだITという言葉がなかったころ
私の友人がSEの会社に就職して
SEを目指していたときの判定基準が正に迷路で
迷路を見た瞬間に入口と出口が判らないと
SEにはなれないと言っていたが
IQの高さを調べるのには
迷路は世界共通な必要不可欠の道具らしい?
その辺のちょっとした演出にも
ノーラン映画のIQの高さを匂わせている


たまに現実の世界で
そのシーンを以前に体験したことがある感覚
既視感覚(デジャヴュ)にとらわれることがあるが
初めて会ったのに、前にどこかで会ったような人や
初めて訪れた場所なのに、妙に懐かしさを覚える所とか
改めて“夢”と“現実”の境界線がどこかと問われると
自信を持ってここまでが夢でここからが現実と
断言できない自分がいることに気づく



“夢”を題材にして、新しい映画世界に挑んだ『インセプション』
映画のスケールも、物語のスケールも
久々に感じた超大作映画だったが
あなたも、ぜひ一度、その目で観て、自分が今いる世界が現実かどうかを
確かめてみてはいかが?





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